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アスワドの創設メンバーが81年に制作したUKラヴァーズ・レゲエの先駆的傑作

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UKレゲエの雄アスワドの創設メンバーにしてベース奏者、ジョージ・オーバン(George Oban)が81年にイギリスのマイナー・レーベルからリリースしたラヴァーズ・レゲエの傑作アルバム。
ジョージ・オーバンはアスワドの75年の結成時から参加し、デビュー・アルバムである『Aswad』とセカンド・アルバムの『Hulet』に参加した後に、80年に脱退します。そして81年にON-Uレーベルのニュー・エイジ・ステッパーズのデビュー作に参加したのとほぼ同じ頃に、本作が制作されたようです。ユニット名義になっていますが、アレンジ/プロデュース、そしてカバー曲以外の全曲の作詞作曲を手がけた、実質的なジョージ・オーバンのソロ・アルバムといえます。彼のソロ作品や同等のユニット作品が、このアルバム以外には見当たらないことを考えても、レゲエ音楽史上に明記すべき極めて重要な1枚ということができるでしょう。ラヴァーズ・レゲエというジャンルが、まだポピュラーではなかった時代に、メロウでソウルフルな感覚のレゲエ、そしてジャジーなセンス、ダブ的な実験精神まで取り込んだ画期的なアルバムなのです。その白眉ともいえるナンバーが1曲目でいきなり登場します。あのバート・バカラックの名曲中の名曲「ウォーク・オン・バイ」(ディオンヌ・ワーウィック!)の軽妙なレゲエ・アレンンジによるカバーがそれです。女性シンガーのWolete Miriam をフィーチャーしたこのナンバーは、これぞラヴァーズ・レゲエと言いたくなるような名カバーです。3曲目の「No Man Is An Island」も、個人的にはベスト・トラックと考えている、やはりラヴァーズのナイス・トラックです。また、4曲目の「Basshoven」や、10曲目の「Hawian Hi!」は、ダブ的なアレンジを取り入れたインスト・ナンバーで、ON-Uサウンドに繋がる道筋が見える気がします。8曲目の「Crazy Beat」はディスコチックな趣のダンス・ナンバーで、これもオススメです。また、アスワドの創設メンバーであり、リーダーでもあるドラミー・ゼブことアンガス・ゲイがドラマー/ボーカル・ハーモニ-で、現存メンバーのトニー・ロビンソンもキーボードで全面参加しているのも、レゲエ・ファンならば見逃せないところです。


掲載: 2014年07月08日 17:14