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奇跡の唄声を持つ日系アメリカ人SSW、トモ・ナカヤマ

Tomo Nakayama

 

シアトル在住のシンガー・ソングライター。2000年より地元の仲間と結成したアサヒのヴォーカルとして活動を開始する。2004年、同郷の女性シンガー・ソングライター、 ジェン・ウッドのバック・メンバーとして来日。弾き語りでオープニング・アクトを務め、ジェフ・バックリーにも比肩しうる歌声を披露、絶賛を浴びる。これをきっかけに地元でリリースされていたファースト・アルバム『HEAD ABOVE WATER』が、最新音源4曲を追加収録して、& recordsよりリリースされる。

その後、アサヒは解散。2007年にグランド・ホールウェイを結成。ストリングスを導入するなど、インディー・ギター・ロックな路線から、よりチェンバー・ポップな方向性にシフトしていく。これまでに3枚のアルバムをリリースし、同じ頃にデビューした同郷のアーサー・アンド・ユーとともに2007年に来日、トクマルシューゴをゲストに迎えてツアーを敢行するなど精力的に活動する。

2013年に、トモは、サンダンス映画祭の大陪審賞にノミネートされたリン・シェルトン監督の映画『Touchy Feely』に出演、演奏シーンも披露する(この映画で使用された「Horses」の弾き語りヴァージョンが、本作のボーナストラックとして収録)。この経験にインスパイアされたトモは、今度はチェンバー・ポップな方向性から、より生々しく、インティメイトで、実験的なサウンドを求め、ソロとして本作の制作に入る。

ちょうどその頃、築92年になる古いローマ建築様式のシアトル・タウン・ホールを自由に使うことができるようになったトモはそこでレコーディングを開始する。メイン・ホールでは、スタインウェイのピアノで曲を書き、レコーディングし、バックステージは、ギター用のブースに、よく反響する地下の廊下では天然のリヴァーブでヴォーカルを、といった具合に、完全なる自由のもと、全く一人でラップトップに録音していった。ミックス段階にあたって、ザ・シンズやティアドロップスのメンバーであり、スフィアン・スティーヴンスのバック・メンバーでもあるユウキ・マシューズに協力を依頼。初のコラボレーションながら、相性は抜群で、彼がオーバーダブしたアナログ・シンセやホームメイド・キーボードの感触は、アルバムのドリーミーな雰囲気に大きく貢献している。

アコースティックとエレクトロニック、アナログとデジタル、都会と田舎、そんな相反する要素が混在する、新たなスタンダードとも呼べる傑作が誕生した。トモとユウキは、このアルバムを引っさげての来日を予定している。

日本先行リリース
日本盤のみボーナストラック2曲収録
解説・歌詞・対訳付

 

タグ : UK/US INDIE

掲載: 2014年10月14日 13:57