マシーン・ヘッド、「最もハードなアルバム」を標榜する通算8作目
通算6枚目のアルバム『ザ・ブラッケニング』において『メタルかくあるべし』といった趣のギター・オリエンテッドなスタイルを打ち出したマシーン・ヘッドが、それに続く充実作『アントゥ・ザ・ローカスト』及び2枚目のライヴ・アルバム『マシーン・ファッキン・ヘッド・ライヴ』を挟んで、スタジオ録音アルバムとしては約3年振りとなる新作『ブラッドストーン・アンド・ダイヤモンズ』を完成させた。アルバム『バーン・マイ・アイズ』でのデビューから今年で20年。『ブラッドストーン・アンド・ダイヤモンズ』は、ここにきてバンドの真髄を我々に再認識させる会心のメタル・アルバムに仕上がっている。
地球上で最も硬い物質の2つであるブラッドストーン(血石、血玉髄)とダイヤモンドをタイトルに掲げている理由は、アルバムの仕上がりそのものにある。そして、ロブ・フリンがマシーン・ヘッド結成時に描き上げたダイヤモンド状のバンド・ロゴを象徴するという意味合いもあり、『地球で最もハードな音楽を演奏するバンド』としての決意表明がこのアルバムにおいて改めて示されている。
マシーン・ヘッドは、バンド結成時より行動を共にしてきたべーシストのアダム・デュースが脱退したことを2013年2月22日に公表(バンド側が解雇する形だった)、後任としてサンクティティでヴォーカルとギターを担当していたジャレッド・マッキーチャンが加わった。2013年6月24日にジャレッドを擁する新編成によるライヴ活動を再開させたマシーン・ヘッドは、同年末から新作の準備に着手、2014年2月9日からアルバムのレコーディングを開始した。共同でプロデュースを担当したのはロブ・フリンとフォアン・ウルティアガ(テスタメントやヴァイル等の作品を手掛けてきた)の2人であり、ミキサーとしてはコリン・リチャードソン(カーカス、フィア・ファクトリー、スリップノット、ベヒーモス他)が関わっている。また、一部の編集やミキシングにはアンディ・スニープ(メガデス、エクソダス、テスタメント、アーチ・エネミー他)とスティーヴ・ラグディが携わった。
『ザ・ブラッケニング』には9~10分台の大曲を4曲も収録、続く『アントゥ・ザ・ローカスト』においても前作に準ずる形で長い曲が多かったが、この新作『ブラッドストーン・アンド・ダイヤモンズ』は比較的シンプルな構成による曲の占める割合が高くなっている。『時間を超越したアルバム』とロブ自身が語る本作『ブラッドストーン・アンド・ダイヤモンズ』を完成させたマシーン・ヘッドは、アルバム発表前の10月初旬から北米ツアーを始める予定であり、11月には英国/欧州ツアーに出発する。2015年にはアジアやオセアニア等の地域を含む更に大がかりな世界ツアーが行なわれることが見込まれている。
タグ : ハードロック/ヘヴィメタル(HR/HM)
掲載: 2014年10月24日 12:53