オーウェン、初のカヴァー・ アルバム
シカゴのEMO~ポストロック・シーンの、もはや重鎮的な存在であるオーウェン=マイク・キンセラ。8作目となる本作は、タイトル通り初の全曲カヴァー・ アルバム。
とはいえ安易な企画盤では全くない。盟友プロミス・リングの名曲をはじめ、そのセレクトは実に“らしく”ニヤッとさせられる。プロダクションは、オリジナル・アルバム以上の繊細さで作り込まれているし、数々の名曲が、オーウェンの“あの声”で唄われることによって、オーウェンの曲になってしまう、 そんなマイクの唄心の強靭さを改めて確認することができる、貴重な作品となっている。
近年はゼア/ゼイアー/ゼアの結成やキャップンジャズ、アウルズの再結成でドラマーとしての再評価されているマイクであるが、本作ではシンガーとしての魅力が存分に堪能できる。そして、OWEN ファンが、ここからまた音楽の幅広さ、奥深さを追求していけるきっかけ、指針となるようなアルバムであるとも言える。
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掲載: 2014年11月17日 18:51