〈2014年アーティストの一番のお気に入りCDは?〉ハンバートハンバート編
男女デュオ、ハンバートハンバートの通算8枚目のフル・アルバム。音楽の聖地、米ナッシュビルでレコーディングした、アメリカン・ルーツ・ミュージックの豊かさがぎっしり詰まった日本語ポップス。NHK Eテレ『シャキーン!』提供曲「ホンマツテントウ虫」、同『おかあさんといっしょ』提供曲「ポンヌフのたまご」のセルフ・カヴァーも収録。
▼選盤テーマ:2014年、一番聴いたCDは?
サニーデイ・サービス『Sunny』
かっこつけても渋くない。日本語ロックでも文科系臭がしない。曽我部さんは難しくないから清々しくてかっこいいです。2曲め、ヘンテコな歌詞でクセになります。全部聴き終わるとなんか機嫌が良くなっている。(佐野遊穂)
小沢健二『我ら、時』
音楽もさることながら、ライブ盤ならではの小沢氏の語りに引きこまれました。MCというより朗読のような不思議なその語り、話があっちこっちに行っているようで、実は文化と音の関係についての深く鋭い考察になっていて、なんだかとても面白い講義を聴いているようです。中でも、日本語の「ひふみよ」という数え方を、ハ行、マ行、というふうに音で分けると、倍数の関係に表れるという話には、目から鱗でした。(佐藤良成)
▼選盤テーマ:2014年、一番気になったアーティストは?
フジロッ久(仮)
2014年、ステージでのラップを解禁した私としては、高橋元希くんに注目です。彼のラップがサイコーです。お手本にします。ファッションも素敵だし。あんな若者がうちの婿に来てくれないかなぁ。娘がいないから無理ですね。(佐野遊穂)
どついたるねん
知り合いのライブを観に行ったら、共演が「どついたるねん」だったということが、去年、今年と2回あり、そこで知りました。中学のときにいたちょっと怖い先輩とか、遊び感覚でひどいことを平気でするいじめっ子とか、「どついたるねん」のライブには、そんな思春期の刹那的で意味もなく残酷な思い出と通ずるピリピリした空気があって、観ていて胸が騒ぎました。(佐藤良成)
▼2014年印象に残った出来事は?
近所のスーパーで「ハンバートの遊穂さんですか」と声をかけられたこと。もちろんすっぴんだし、ネギとトイレットペーパーかなんか買いこんでたし、きっぱり「違います」と言えば良かった。(佐野遊穂)
今年の出来事といえば、何といっても映画『ジャージーボーイズ』です。思い返せば二十余年前、中学一年のときにフォーシーズンズに出会った私は、その素晴らしさを誰とも分かち合えることなく、毎日学校から帰っては部屋で一人折りたたみ傘をマイク代わりにして熱唱していたのでした。映画館の暗がりの中、次々と流れくる我が青春のメロディーに、そのときの記憶がよみがえり、小さく口ずさみながらも涙が止まりませんでした。(佐藤良成)
インフォメーション
4年ぶりのアルバム「むかしぼくはみじめだった」発売中。
新春ミニツアー「ハンバート家の正月」
1月20日(火)梅田クラブクアトロ
1月21日(水)名古屋クラブクアトロ
1月28日(水)渋谷クラブクアトロ
チケット残りわずかです。
カテゴリ : キャンペーン
掲載: 2014年12月25日 14:30