ビョークの域へと近づくメランコリック・フェアリーテイル。ソーレイ待望の新作

アイスランドでもっとも期待される女性アーティスト、ソーレイ。シーベアのメンバーとして活躍した後、2011年のソロ・デビュー・アルバム『We Sink』が高く評価され、ここ日本でもロングセラーとなりました。専門的に楽器や作曲を学んだマルチ・インストゥルメンタリストとして名高い彼女のメイン楽器をフィーチャーした2014年のソロ・ピアノ作品『Kromantik』を経て、ついにリリースされる待望のセカンド・アルバム『Ask The Deep』。

ピアノを中心にした繊細で夢見心地のメランコリック・フォークの傑作『We Sink』から4年が絶ち、深みを追い求めて沈みつづけてきた才女の深奥が垣間みれる本作。彼女の幻想的な世界観はここでは闇と悪夢性を帯び、アルバムを通して「自分の心のなかの悪魔」との葛藤を描ききっています。まるでパンドラの箱を開けては閉めるかのような、その奥深さに誰もが驚かされるはずでしょう。

ソーレイの音楽のトレードマークだったピアノはもはやその役割を終えたと言ってもいいほど、本作ではピアノの他、幽霊のようなシンセ、歪んだノイズを放つギター、躍動感のあるビートを刻むドラムと、これまでのソーレイでは考えられなかった洗練された多様なサウンドに終始圧倒されます。

レコーディングは彼女の自宅のガレージで行われ、ミックスはシガー・ロス所有のスンドラウギン・スタジオにて、シガー・ロスなどを手がけるビルギル・ヨン・ビルギソンとソーレイ自身の手によって行われました。マスタリングはア・ウイングド・ヴィクトリー・フォー・ザ・サルンなどを手がける気鋭のエンジニア、フランチェスコ・ドナデッロが担当。重厚なアートワークは前作にひきつづき、シガー・ロスのヨンシーの妹でもあるインギビョルグ・ビルギスドッティル。

続々とすばらしい才能が登場するアイスランドのなかでもひときわ抜きん出た存在だったソーレイでしたが、本作の深みからは、彼女がいつかビョークの域に近づくことができる、そんなポテンシャルを感じさせてやみません。

国内流通盤のみ、歌詞対訳・Morr Musicレーベルサンプラーのダウンロードコードつき。

【Soley & Sin Fang Japan Tour 2015】
4/23 京都 Metro
4/24 名古屋 Paradise Cafe21
4/25 東京 TSUTAYA O-nest
4/26 東京 TSUTAYA O-nest

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http://www.inpartmaint.com/site/12160/