カナダ産デス・メタルの重鎮カタクリズム通算12枚目のアルバム
カタクリズムは、カナダはケベック州モントリオールの出身。バンド名は“大洪水”を意味するcataclysmを由来としている。初期の段階では粗削りで混沌としたサウンドを持ち味としていたが、アルバム枚数を重ねる毎によりテクニカルでメロディアスなサウンド・スタイルへと移行、『THE PROPHECY(STIGMATA OF THE IMMACULATE)』収録の「Breeding The Everlasting」という曲でフィーチュアされている、スネアやシンバルが16分音符を超高速で刻む一方でバス・ドラムが4分音符を刻むというブラスト・ビート(後にノーザン・ハイパーブラストと形容されることになる)は彼らのバンド・サウンドを特徴づける要素の1つともなった。
このたび発表となるオリジナル・スタジオ・アルバムとしては通算12枚目の『OF GHOSTS AND GODS』においては、ギターとベースとドラムスのレコーディングにはジャン・フランソワ自身が(彼はMALEVOLENT CREATION、MISERY INDEX他の録音に関与)、ヴォーカルのレコーディングにはマーク・ルイス(CANNIBAL CORPSE、WHITE CHAPEL、DEVILDRIVER他)が、そしてミキシングとマスタリングには現代メタル・シーンのトップ・プロデューサーであるアンディ・スニープ(MEGADETH、TESTAMENT、EXODUS、ARCH ENEMY、AMON AMARTH他)が関わっている。
本作は日本公演にも同行したオリ・ボードイン(ドラムス)を含む編成としての最初のアルバムでもある。デス・メタルならではの獰猛な攻撃性と叙情的なメロディが共存、そしてバンドの看板の1つであるノーザン・ハイパーブラストを部分的に取り入れた多種多様なリズム・セクションにも耳を引く強力作に仕上がった。
タグ : ハードロック/ヘヴィメタル(HR/HM)
掲載: 2015年06月03日 09:59