テルアビブ生まれのピアニスト、ヤロン・ヘルマン、BLUE NOTE移籍第一弾作品
16歳までスポーツ少年だった彼は怪我をしたことをきっかけにピアノを学び始め、オフェール・ブライエを師と仰ぎ、インプロヴィゼーションも習得。しかしこの時ヤロンはボストンの音楽学校をあきらめ、パリの刺激的なジャズ・アンダーグラウンドの一部になりたいという目標の下にフランスに拠点を移す。
その目標はあっさりと実現し、彼の評判はすぐにメディアやミュージシャンに伝わり21歳でアルバム・デビューとなった。La Defenseで開かれたジャズ・コンペティションで称賛されたが、そのきっかけはガーシュウィンからビョーク、さらにはガブリエル・フォーレからブリトニー・スピアーズなどの幅広いレパートリーに取り組んだのが多くの観客に賛同されたのだ。
デビューして12年、通算7作目となる本作は、BLUE NOTE移籍第一弾でこれまでのヤロン・ヘルマンのキャリアの新たな一章を飾る作品。
「初めはスタジオに入り、いろいろ試してみた。様々な曲に挑戦したかったし、どういう風にできるかを試したよ。でも僕らはすぐに何か特別な魔法のようなことが起こっていると実感したんだ。いろいろ実験してみて、インプロヴァイズしてみて、そしてみんなそういう特別な何かが起こっていることを感じたんだよ!」と言うヤロン。
この10年さまざまな音楽実験をしたからこそ成し遂げた体験だそう。
「これまで行ってきた様々なアプローチ方法がシンクロし始めてきたんだ。」
「クラシック・レパートリーにおける僕の仕事、サウンドが楽器にどういう風にリンクするかなどの研究」などがようやく音に実り始めたようで、今回も自作の楽曲+アレクサンドル・スクリャービン、さらにはジェイムス・ブレイクまでに取り組んでいる意欲的な作品。
タグ : ジャズ・ピアノ
掲載: 2015年08月25日 20:10