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ルツィア・カドッチュのクールでスペイシーなニュー・チャプター系スタンダード集

Lucia Cadotsch

スイスに生まれ、ビリー・ホリデイとニーナ・シモンにインスパイアされ、現在ベルリンを拠点に多彩な活動を続ける新進ヴォーカリスト、ルツィア・カドッチュ。

〈Schneeweiss+ Rosenrot〉や〈Yellow Bird〉といったユニットでジャンルを超えて活躍し、記事の質の高さで定評のあるドイツの新聞“DIE ZEIT”で「今最も重要な歌声」と称えられた彼女のインテリジェンス溢れるクール・エレガンス・ヴォイスで綴られたジャズ・ヴォーカルの未来を感じさせるスタンダード集『スピーク・ロウ』。

『スピーク・ロウ』は、スウェーデンのリード奏者、オティス・サンドシューのテナー・サックスと同じくスウェーデンのプレイヤー、ペテル・エルのアコースティック・ベースのみというシンプルな編成をバックに、ストーリーテラーのような彼女の浮遊感のある歌声が飛び交う。2015年8月、ポーランド録音。名門“enja”からのリリース。

アコースティック・レトロ・フューチャリズム。

『スピーク・ロウ』収録曲:
1. スロウ・ホット・ウインド
2. スピーク・ロウ
3. 奇妙な果実
4. エイント・ゴット・ノー、アイ・ゴット・ライフ
5. ドント・エクスプレイン
6. ディープ・ソング
7. サム・アザー・スプリング
8. 柳よ泣いておくれ
9. 暗い日曜日
10. ムーン・リヴァー

パーソネル:
ルツィア・カドッチュ voice
オティス・サンドシュー tenor saxophone
ペテル・エル double bass

line

enja

【enja(エンヤ)】

1971年にドイツのミュンヘンで産声をあげたジャズ・レーベル。European New Jazz の文字を取って名付けられたレーベルは、ホルスト・ウェーバーとマティアス・ウィンケルマンという2人の若者の情熱によって立ち上げられた。

当時ヨーロッパには多数のアメリカ人ジャズ・ミュージシャンが活動の拠点として移住しており、「レフト・アローン」の作者として知られる名ピアニスト、マル・ウォルドロンもドイツを拠点に活動していた。そのマル・ウォルドロンのアルバムを自分達の手で作りたいと考えたホルストとマティアスは手探りでレーベルを立ち上げ、念願叶って1971年にマル・ウォルドロンの『ブラック・グローリー』というenjaにとって初めての作品が誕生した。

ホルストとマティアスは元々日本と関わりがあった人物で、日本のミュージシャンを当時から高く評価しており、日野皓正や山下洋輔、坂田明、佐藤允彦ら日本を代表するミュージシャン達の作品も積極的に録音している。また、1970年代後半にトミー・フラナガンやエルヴィン・ジョーンズら多くのヒット作を生み出し、ベニー・ウォレスやケヴィン・マホガニーらenjaから巣立って行ったスター・ミュージシャンも数多い。

1990年代に入り、当時録音機会に恵まれなかったダスコ・ゴイコヴィッチの新作をリリースし、哀愁のトラッペッターとして日本で爆発的な人気を博したきっかけを作ったのもenja。近年はワールド・ミュージックにも力を入れ、ジャズとワールド・ミュージックのクロスオーヴァー作品を次々とヒットさせている他、次世代を担う若手ジャズ・ミュージシャンに録音の機会を与え常に創業当時のフレッシュな感性を保ち続けるドイツを代表するレーベル。

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掲載: 2016年02月17日 16:18