エース・フレーリー、キャリア初のカヴァー・アルバムがついに登場
エース・フレーリー(g, vo)。KISSのオリジナル・ギタリストとして、そしてソロ・アーティストとして数々の名演を残してきたギター・ヒーローが、ロック史に残る名曲をプレイした、自身のキャリア初のカヴァー・アルバムをリリースする。
【KISSのカヴァーが3曲も】
エースに多大なる影響を与えてきたアーティストたちの楽曲が並ぶ中、エースがかつて在籍したKISSのカヴァーが3曲も収録されている。“Parasite”と“Cold Gin”は、エース自身が作詞作曲を担当し、オリジナル・スタジオ・ヴァージョンではジーン・シモンズ(b, vo)がヴォーカルをとったが、本作ではもちろんエースが歌うスタジオ音源が聴ける。
さらに注目なのは、“Rock And Roll Hell”だ。この曲は、「CREATURES OF THE NIGHT(邦題:クリーチャーズ・オブ・ザ・ナイト~暗黒の神話)」に収録されているが、制作・発売当時エースはKISSを事実上脱退しており、作曲にもレコーディングにも関わっていない。つまりエースにとってこの曲は、セルフ・カヴァーではなく、純然たる「KISSのカヴァー」なのである。
【ポール・スタンレーやスラッシュがゲスト参加】
FREEの“Fire And Water”のカヴァーには、何とKISS時代の盟友ポール・スタンレー(g, vo)がヴォーカリストとして参加している。エースとポールのコラボレーションは、1998年のKISS再結成アルバム「PSYCHO CIRCUS」以来、実に18年振りだ。ポールの参加に対して、エースは「俺たちは常に友達なんだ。メディアはネガティヴな感じで報道するけどね。いい話のネタなんだろう。俺はポールが素晴らしい歌を歌ってくれると思ったんだ。この曲をカヴァーすることは、KISSや、KISSでの普段の彼のキャラクターとは離れたところにあるから、喜んで取り組んでくれたよ。彼は高音で歌うイメージを持たれているけれど、“Fire And Water”のカヴァーでは、腹から出すディープな声で歌い、それが最高にクールなんだ」、と語っている。
そして、GUNS N' ROSESへの復帰で話題のスラッシュ(g)が、THIN LIZZYの“Emerald”でリード・ギターをプレイ。さらには、ROB ZOMBIEのジョン5(g)が、“Parasite”と“Spanish Castle Magic”に参加。リタ・フォード(vo)はTHE RUNAWAYS 時代にもカヴァーしていた“Wild Thing”を歌い、“Cold Gin”には、PEARL JAMのマイク・マクレディ(g)が参加している。
ちなみに、アルバムからのファースト・シングルとして2月10日に解禁された“White Room”を歌っているのは、エースのバンドのドラマー、スコット・コーガン(元BRIDES OF DESTRUCTION)。
タグ : ハードロック/ヘヴィメタル(HR/HM)
掲載: 2016年04月18日 12:53