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SECAI(セカイ)のニュー・アルバムがついに完成

SECAI

待望の新作という言葉がこれほどぴったりの作品もないだろう。あのセカイのニュー・アルバムがついに完成した。

ソロ名義のNSDでも2005年にアルバムを発表している並木大典と、2007 年にDASMAN 名義のアルバムを発表した比留間毅によるユニットであるセカイ。多くの音楽ファンが彼らの存在に注目したのが、2008年リリースのテニスコーツとの共作『Tenniscoats&Secai』だろう。やや異色の顔合わせとも言えるこの作品で、広く衆目を集めた彼らだが、その後はライヴ・パフォーマンスへと活動の場を移行していった。

「2005 年制作の『Mammoth』のリリース以降、ライヴ活動をメインに活動していました。このアルバムを制作するにあたっては一連のライヴを行うための制作プロセスで生まれてきた、約11 年分の膨大な音源たちをまとめ上げることが念頭にありました」。制作期間は2015 年の5 月からだから、ちょうど1 年の制作期間と言える。「Secai の音は、アンビエントとビートを大きな骨子として捉えています。これまでの11 年間の活動を通して生まれたきたそれらの要素たちに、ある程度相性のいい組み合わせが定着し、自然にそれらのセットがひとつの曲となってきました。その組み合わせを基本としつつ、ライヴではできないことを付加して、曲の世界観を引き出すことを心がけました」。

いろんな意味で集大成と言えるこのアルバムだが、そのひとつがゲスト・ミュージシャンだろう。筆頭は活動当初からの旧友であり盟友でもあるテニスコーツ。「参加してもらう候補の曲を聴いてもらって2 曲を選択し、マジキックのスタジオでさやさんと植野さんに演奏をしてもらって一発録りしました。その後、パート音源をロジック上で調整したという流れです。曲の原型はありましたが、多くあったトラックをそぎ落としてシンプルにし、ふたりの音を入れて再構築しました」。

一方、その昔フィンランドのアートカレッジで並木と学友だったパスタカスとの仕事は以下のように。「テニスコーツと対照的に、彼にふさわしい曲をある程度形になった段階で渡し、彼はそれに合わせて新たなボーカル・トラックを提供してくれました。合計3 トラック程のボーカルをミックス、バウンスしたもので、パンニングや細かいプログラミングも施されていました」。

そしてついにアルバムは完成した。曲の流れや、それぞれの音の配置が不自然にならないよう、モニタリングを繰り返しながら地道な編集、調整作業を続けてきたというふたり。それぞれの曲の持っている世界観を理解し、その摂理に沿うよう努めてきたふたりの活動がようやく1枚のフル・アルバムとして結実したことになる。この作品、結成以来11年かけて作った記念すべきデビュー・アルバムと言っていいだろう。

 

掲載: 2016年08月04日 15:20