ジョセフィン・フォスターを中心とするバンド、メンドルゴによる傑作が登場
MENDRUGO(メンドルゴ)、日本語にすると
固くなったパンのかけら
(口語)分からず屋、石頭
世界的に知られる歌い手、ジョセフィン・フォスターと日本人音楽家たちからも秘かに尊敬の念を集めるスペイン人ギタリスト、ヴィクトール・エレーロと彼の弟、ホセ・ルイス・エレーロ、アンダルシアの地で彼らが出会った異邦人、日本人管楽器奏者のTAKU、イベリア半島の北部、アストゥリアス州のアーティスト、ロレーナ・アルヴァレスから成る一団。
ジョセフィンの傑作『Blood Rushing(2012)』、『I'm A Dreamer(2013)』、アラバマ・シェイクス、ベンジャミン・ブッカーのファースト・アルバム等を手がけたエンジニア Andrija Tokicをナッシュビルから呼び寄せ、 スペイン南部の街カディスにある、彼らが敬愛するマリア・ルイーザの家で4トラックのカセットレコーダーで録音されたアルバム(実によい音!) 。全曲スペイン語で歌われています。
フェデリコ・ガルシア・ロルカが20世紀初頭に採譜したスペイン民謡に挑んだアルバム『Anda Jaleo』。翌年に制作したアルバム『Perlas』に続くものとして聴いていただきたい新作。このアルバムに収録されている楽曲はすべて彼らの自作曲。冒頭からオス・ムタンチス、オス・ノヴォス・バイアーノスを思い起こさせる展開、Baden Powell&Vinicius De Moraes『os Afro Sambas de Baden e Vinicius(1966)』、Caetano Veloso&Gal Costa『domingo(1967)』、Os Novos Baianos『Acabou Chorare(1972)』といった往年の名盤の数々と並べて聴きたい、フォルクロリック・フィール溢れる大変飄逸な音楽、近年稀な作品といってよいでしょう。
掲載: 2016年08月16日 16:10