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生けるデルタ・ブルースの歴史、デヴィッド・ハニーボーイ・エドワーズのライヴ作品

David "Honeyboy" Edwards

 

最後のミシシッピ・デルタ・ブルースマンの一人、デヴィッド・ハニボーイ・エドワーズ。1915年6月28日にミシシッピで生まれた彼の人生はブルースの歴史と共にあった。若き頃、ロバート・ジョンソンと共演し、また友人でもあった彼は、そのロバート・ジョンソンが殺されたとされる晩にも一緒にいたという。

ロバート・ジョンソンだけでなく、サニー・ボーイ・ウィリアムソン、チャーリー・パットン、ジョニー・シャインズ、そしてサニーランド・スリム、ハウリン・ウルフ、マディ・ウォーターズなど数多くのブルース・レジェンドと共演してきた彼は、また1942年には民俗音楽研究家のアラン・ローマックスは国会図書館(ライブラリー・オブ・コングレス)用に彼の楽曲を十数曲録音している。

デルタ・ブルースの生き証人、そして生けるレジェンドとして活躍を続けてきた彼は、数多くのアルバムをリリースしただけでなく、2004年のクロスロード・フェスティヴァルにも出演したほか(ちなみに2010年のクロスロード・フェスティヴァルのサイド・ステージにも出演している)、『The Search for Robert Johnson』や『Honeyboy and the History of the Blues』などのドキュメンタリー映像作品にも登場している。

2010年にグラミー賞の特別功労賞生涯業績賞を受賞した彼は、その年の秋、ジェフ・デイル&ザ・サウス・ウッドローナーズと長年のマネージャー、マイケル・フランクと一緒にロサンゼルスのG Spotへ向かった。2010年9月4日にG Spotで行われたそのパフォーマンスが、CD+DVD作品『I'M GONNA TELL YOU SOMETHIN' THAT I KNOW: LIVE AT THE G SPOT』として遂に発売となる。

この時ハニーボーイ・ウィリアムズは御年95歳!しかし深い年輪を刻んだいぶし銀のブルースは説得力十分!!「Catfish Blues」や「Sweet Home Chicago」などのナンバーを披露しているだけではなく、DVDには、そのライヴの後に彼が20分近く、後に続くミュージシャンへのアドヴァイスや、ロバート・ジョンソン最期の晩、そしてチャーリー・パットン、ビッグ・ウォルター・ホートンなどのブルースマンについての物語を語る、貴重な映像も!!

生けるデルタ・ブルースの歴史、デヴィッド・ハニーボーイ・ウィリアムズにとって映像・音源に収録された生前最期のパフォーマンスとなる本作品。このライヴから約1年後に96歳でこの世を去った、ブルース・レジェンドが“伝えたかった”ブルースの遺産がここにある!

 

掲載: 2017年01月19日 09:27