ナイト・レンジャー、新布陣によるニュー・アルバムをリリース
通算11枚目のスタジオ・アルバムとなる『ドント・レット・アップ』は全編、ハード・ドライヴィンなロックと抗いがたいフックのあるメロディの両輪で突っ走る。オープニングを飾る「サムハウ・サムウェイ」はドラマーのケリー・ケイギーが「カーステレオで聴くとついアクセルを踏み込んで、スピード違反になるかも知れない!」と警告するアップテンポ・ナンバーだ。歌えるメロディをビッグなビートで包んだ「ランニング・アウト・オブ・タイム」、往年の「ロック・イン・アメリカ」を思わせるイントロでヒートアップさせる「セイ・ホワット・ユー・ウォント」、35周年ライヴでプレミア演奏された「デイ・アンド・ナイト」など、ハード成分とポップ成分の絶妙なバランスは健在。故郷カリフォルニアの地名を織り込んだ「ドント・レット・アップ」はシングル・ヒットも期待できる。アコースティックを加えてポップに仕上げた「ウィ・キャン・ワーク・イット・アウト」やスライドをフィーチュアしたルーズなノリの「(ウォント・ビー・ユア)フール・アゲイン」など、『ドント・レット・アップ』には我々がナイト・レンジャーを愛する理由のすべてが込められている。
本作ではブラッド・ギルスと新加入のケリ・ケリー(ヴィンス・ニール~ラット~ウォレント~L.A.ガンズなどで活動)のギター・コンビがスタジオ・アルバムでは初めて実現。2人がせめぎ合うバトルあり、呼応しあうハーモニー・リードありで、バンドの音楽性にさらなる拡がりをもたらす。ジャック・ブレイズとケリー・ケイギーのツイン・ヴォーカルも豊かな声量とベテランならではの表現力を兼ね備えた、楽曲にさらなるエモーションを注ぎ込むものだ。2011年に加入したエリック・リーヴィーのキーボードも見事に溶け込んでおり、バンドに欠くことの出来ない重要な一角となっている。
タグ : ハードロック/ヘヴィメタル(HR/HM)
掲載: 2017年01月25日 11:31