ゲイリー・クラーク・ジュニア、ライヴ・アルバム第2弾
昔、音楽を手に入れる手段がアナログ・レコードしかなかった時代、アーティストの究極的ドキュメンタリーとしてとらえられていたのが、ライヴ・パフォーマンスをそのまま収録したライヴ・アルバムだった。様々なフォーマットで多種多様な情報や音楽を入手できる現代に、その古き良き伝統を伝承するかのような作品がリリースされる。新世代ブルース・ギター・ヒーローとして多くのアーティストや世界中のファンからの人気を集める「選ばれし者」、GARY CLARK JR.が、2014年9月に発表したライヴ作品に続く第二弾ライヴ・アルバム『LIVE NORTH AMERICA 2016』を発表するのだ…!
Eric ClaptonやTHE ROLLING STONESといった大ベテラン勢から、Alicia KeysやDave Grohlといったアーティストまでも魅了するGARY CLARK JR.。ブルースをベースに、ソウルやファンク、そしてフリー・ジャズといったサウンドを織り交ぜたそのスタジオ作品はもちろんのこと、なんといっても彼の才能/魅力を最大限に発揮するのが、究極のインプロヴィゼーションで楽曲に新たな息吹を吹き込みながら展開していく、その彼のライヴ・パフォーマンスだ。先日行われたグラミー賞(R)授賞式でもその魂を込めたパフォーマンスを見せてくれたのだが、その彼の真骨頂とも言えるライヴを、一切のオーバーダブなしに、ライヴのパフォーマンスをそのまま生々しく収録した作品が、この『LIVE NORTH AMERICA 2016』だ。
2015年に発表した、様々なジャンルを飛び超えて新たなるGARY CLARK JR.サウンドを聴かせてくれた作品『THE STORY OF SONNY BOY SLIM』に伴うツアーとして2016年を通して行われた彼のライヴの中からベスト・パフォーマンスを収録したこのライヴ・アルバム。最新作からは「The Healing」や「Grinder」、「Our Love」、「Cold-Blooded」、そしてLeon Bridgesをフィーチャーした「Shake」などが披露されており、彼の名を一気に広めることとなったデビュー作『BLACK AND BLU』からは「You Saved Me」や「When My Train Pulls In」といった楽曲を収録。さらに、彼のライヴで一つの見どころともなるカバー曲も、もちろん今作にも収録されている。今作には、Jimmy Reedの「Holest I Do」と、Elmore Jamesの「My Baby's Gone」という2曲のカバーが収録されているのだ。
このライヴ・アルバム発表後となる3月には、Eric Claptonの50周年記念ライヴへスペシャル・ゲストとして出演することが決まっている。彼の才能にほれ込むEric Claptonは、こうコメントを残している:「GARY CLARK JR.は信じられないくらいの刺激を僕に与えてくれる存在だ。なぜなら、僕が実際にやりたいと思っていることを、さらっとやり遂げてしまっているんだからね」
掲載: 2017年01月30日 14:46
更新: 2017年02月20日 09:00