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マーティ・フリードマン(Marty Friedman)、約3年振り通算13作目のソロ・アルバム

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最新作『ウォール・オブ・サウンド』は、マーティのセルフ・プロデュース作。アルバムの冒頭を飾るのは、唸りを上げるプログレ・メタル的リフからエモーショナルで情熱的なギター・ソロへと展開していく「セルフ・ポリューション」。本作でも全編に渡ってマーティ独特のオリエンタルなスウィープ奏法、演歌的“こぶし”を効かせた唯一無二のビブラートなど、様々なテクニックが縦横無尽に駆け巡る。

2曲目「ソロー・アンド・マッドネス」には、オハイオ州シンシナティ出身のグラム・メタルバンド、ブラック・ヴェイル・ブライズのJinxxが参加。Jinxxがバイオリンで作ったメロディをベースに、マーティが曲を作り上げたというドラマチックな一曲。6曲目「プッシー・ゴースト」には、アメリカのブラック・メタル/ポスト・メタル・バンドで、マーティのお気に入りバンドのひとつであるデフヘヴンのシャイヴ・メーラが参加。ダークで攻撃的かつメランコリックな雰囲気も持ち合わせた独特な雰囲気を醸し出した楽曲となっている。本作で唯一ヴォーカルの入った8曲目「サムシング・トゥ・ファイト」はギターとサックスの絡みがスリリングな楽曲。この曲には前作『インフェルノ』にも参加したノルウェーのエクスペリメンタル・ジャズバンド、シャイニングのヨルゲン・ミュンケービーが参加している。

レコーディング・エンジニアはゴーストやアリス・イン・チェインズ、ラッシュなどの仕事で知られるPaul Fig。ミックスは数多くのメタルバンドを手掛けているスウェーデンの名手、イェンス・ボグレン。また、マーティのアイドルであるクイーンの作品でサウンド・エンジニアを担当したことで知られるベテラン、Mackにも2曲のミックスを依頼。随所で日本人の琴線に触れるマーティ・フリードマンらしいメロディが聞こえてくると同時に、先鋭的なミュージシャンをゲストに迎え、様々な要素を取り込み、新たなプレイにチャレンジしていこうとする姿勢も見える意欲作。通算13枚目のソロ・アルバムにして、過去最高の傑作を作り上げたことは間違いない。

 

タグ : ハードロック/ヘヴィメタル(HR/HM)

掲載: 2017年06月19日 11:56