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スヌープ・ドッグ(Snoop Dogg)による極上ゴスペル・アルバム『Bible of Love』発売

Snoop Dogg

90年代初頭よりギャングスタ・ラップのアイコンとして君臨するスヌープ・ドッグ。2017年5月にアルバム『Neva Left』、10月にはEP『Make America Crip Again』と怒涛のリリースを続けていた最中に、今作ゴスペル・アルバムのリリースを示唆していた。

ヒップホップ・スター=スヌープ・ドッグは、時にスヌープ・ライオン名義でレゲエのアルバムをリリースしたり、ファレル・ウィリアムスをプロデューサーに迎えた『BUSH』をリリースしてきたこともあり、変幻自在なマルチ・アーティストとしてのイメージはあるものの、ギャングスタとゴスペルの組み合わせに、「まさか冗談?!」との反応と共に注目が集まっていた。いち早く公開されたアルバムを締め括る「Words Are Few (featB Slide)」のミュージックビデオでは、教会で語りかけるように歌うスヌープの姿が印象的。コンテンポラリー・ゴスペルの美しいメロディにのせたクワイアが温かに響く、オールドスクールともいえるゴスペルを聴かせている。

そして2017年2月、NFLスーパー・ボウルの前夜祭としてアメリカで人気のイベント“スーパー・ボウル・ゴスペル・セレブレーション”に登場し、フェイス・エヴァンスと共に歌唱。キレッキレのギャングスタも今やアンクル・スヌープと呼ばれるまでに角が取れ、今作が愛に満ち溢れた、本気のゴスペル・アルバムであることを示した。

今作の制作に当たりフェイス・エヴァンスから多くの助言を得、またチャーリー・ウィルソン、ジェフリー・オズボーン等も協力。フェイス・エヴァンスを始め、クラーク・シスターズやランス・アレンといったレジェンド、グラミー受賞人気ゴスペル・アーティストのタイ・トリベット、サード・ジェネレーション(ビリアル・ファミリー)ほかが参加。

アルバムに先行して公開された5曲ではフィーチャリング・アーティスト等の歌唱も大きく打ち出されており、スヌープ監修のゴスペル・アルバムといった様相を呈している。ブラック・ミュージックの礎への敬意に満ちながら、今の雰囲気を取り込んだ、小細工なし、スタイリッシュなゴスペルが満載だ。敬虔に愛を唄うギャングスタ・・・、酸いも甘いも嚙み分ける、粋な王者が誘うゴスペルの世界に、どっぷりと浸れる2枚組アルバム。

タグ : ソウル/R&B ラップ/ヒップホップ

掲載: 2018年03月16日 13:20