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英国が誇るハード・ロック・バンド、Magnum(マグナム)、2018年のライヴを収めたアルバム

ハード・ロック・バンド、Magnum (Rock)、(マグナム)が2018年に地元バーミンガムで行なったライヴを収めたアルバムが登場

ボブ・カトレイ(ヴォーカル)とトニー・クラーキン(ギター)が中心となって1972年にイギリスのバーミンガムで結成されたマグナム。デビュー・アルバム『KINGDOM OF MADNESS』(1978年)では、プログレッシヴ・ロックの要素を取り入れたハード・ロックを展開した彼らは、よりメロディックで洗練された内容になったサード・アルバム『CHASE THE DRAGON』(1982年)を全英チャート最高17位に送り込み、その名が広く知られるようになる。その後、楽曲がコンパクトになり、ヴォーカル・メロディーに叙情性を加えたスタイルへと変化させた彼らは、5枚目のアルバム『ON A STORYTELLER’S NIGHT』(1985年)が全英最高24位、7枚目のアルバム『WINGS OF HEAVEN』(1988年)が全英最高5位、8枚目のアルバム『GOODNIGHT L.A.』(1990年)が全英最高7位に入るヒットとなり、数々の名曲を残すこととなる。

90年代に入り、音楽シーンの変化もあって、バンドは1995年のラスト・ツアーの様子を収めたアルバム『THE LAST DANCE(UK盤は『STRONGHOLD』)』(1996年)を最後に活動に終止符を打つと、ボブはトニーとハード・レインの活動を経て、ソロ・シンガーとしてアルバム制作とライヴ活動を順調に行なう中、トニーからマグナム再結成の話が持ち掛けられ、80年代からバンドに在籍していたマーク・スタンウェイ(キーボード)、ハード・レインに参加していたアル・バロウ(ベース)と共に復活アルバム『BREATH OF LIFE』(2002年)をリリース。その後もコンスタントにアルバムを発表し、ヨーロッパでは安定した人気を誇っている。

ライヴ・バンドとしても高く評価されているマグナムはこれまでも多くのライヴ作品をリリースしているが、この『ライヴ・アット・ザ・シンフォニー・ホール』は20作目となる最新作『ロスト・オン・ザ・ロード・トゥ・エタニティ』(2018年)を引っ提げて行なわれたツアーの様子を収めたものである。収録されたのは2018年4月19日に彼らの地元であるイギリスのバーミンガムにあるシンフォニー・ホールで行なわれたライヴで、メンバーはボブ・カトレイ、トニー・クラーキン、アル・バロウ、2016年から加入したリック・ベントン(キーボード)、2017年にメンバーとなったリー・モリス(ドラムス)の5人。

セットリストは前半に『ロスト・オン・ザ・ロード・トゥ・エタニティ』をはじめとする近作からのナンバー、後半に『ON A STORYTELLER’S NIGHT』に収録された“ハウ・ファー・エルサレム”や“ル・モール・ダンサン”など、80年代の代表曲を中心に構成されており、新旧の叙情派のハード・ロック・ナンバーを楽しめるようになっている。プログレッシヴなテイストのあるナンバーからしっとりとした曲までボブのエモーショナルな歌唱を軸にした音楽は心に染みるものばかりで、スタジオ・アルバムよりスケール・アップしたバンドの演奏も圧巻。観客の盛り上がりが肌で感じられるような生々しいサウンドも聴き所となっている。

尚、“ロスト・オン・ザ・ロード・トゥ・エタニティ”には、スタジオ・アルバムにもゲストで参加していたエドガイ/アヴァンタジアのトビアス・サメットがゲスト参加している。ボブはトビアスが敬愛するシンガーとして知られ、トビアスのロック・オペラ・プロジェクトのアヴァンタジアにレギュラー的に参加しているが、トビアスは他にもラストの美しいナンバー“ホエン・ザ・ワールド・カムズ・ダウン”でもその歌声を聴くことができる。

【メンバー】
ボブ・カトレイ(ヴォーカル)
トニー・クラーキン(ギター)
アル・バロウ(ベース)
リック・ベントン(キーボード)
リー・モリス(ドラムス)

 

タグ : ハードロック/ヘヴィメタル(HR/HM)

掲載: 2018年12月11日 17:39

更新: 2018年12月12日 11:30