〈タワーレコードが平成ミュージックムーヴメントから振り返る10枚+α〉ブリットポップ編
ブリットポップとは…
Oasis、Blur、Pulpなどの個性色の強いバンドの台頭により90年代初頭のイギリスで起こったムーブメント。それまで流行していたThe Stone Roses、The Smithなどのマンチェスター・サウンドを継承しつつ、グラム・ロック、パンク・ロックなどの影響を受けたバンドがこの時期に多くデビュー。彼等のファッションやサウンドがイギリスの若者に大流行し社会現象まで発展した。さらに雑誌、新聞、テレビなどの各メディアからの煽りもあり、ミュージシャン同士の争いや暴言など数多くの事件を引き起こし、常に国民からの注目を集めていた。
●バイヤー厳選!現在CDで購入可能なブリットポップを振り返る10枚
The Verve『Urban Hymns』
90年代UKロックの歴史的名盤。壮大なストリングスとスライドギターで生み出されるサイケに、これまでのシューゲイズ・サウンドをのせ、よりメロディに仕上がった本作。収録曲「Come On」にはリアム・ギャラガーもボーカルで参加している。
◆◆◆◆◆
Pulp『 Different Class 』
1978年結成のジャービス・コッカー率いるPulp。下積み時代が長い事で有名だが、本作で遂に全英1位を獲得。大ヒット・シングル「Common People」「Disco2000」などを収録。
◆◆◆◆◆
Ocean Colour Scene『Marchin' Already』
正統派ブリティッシュ・サウンドを鳴らすOcean Colour Scene。当時人気絶頂だったOasisのツアーに帯同し徐々に人気を獲得。Small Facesを彷彿させるシンプルかつ骨太なサウンドが魅力。
◆◆◆◆◆
Oasis『Oasis』
ブリットポップの代名詞ともいえるバンド。スタジオ・アルバム全7作が全英1位を獲得し、解散後も絶大な人気を誇る。デビューアルバムとなる本作はノエル自身最高傑作としており、解散後のソロライブでも頻繁にプレイされる。
◆◆◆◆◆
Kula Shaker 『K』
インド音楽とUKロックを融合し、独自のサイケ・サウンドを繰り広げたKula Shaker。1曲目「Hey Dude」のポップ・サウンドから徐々に東洋的サウンドを展開。また4曲目「Govinda」は全編ヒンドゥー語で歌われている。
◆◆◆◆◆
Black Grape『It's Great When You're Straight...Yeah』
元Happy Mondaysのショーン・ライダーとベズによるバンド。ブリティッシュ・グルーヴにファンク要素が加わり、パーカッション満載のフリーダムなサウンドを繰り広げる。2017年には20年ぶりとなるニュー・アルバム『Pop Voodoo』を発売。
◆◆◆◆◆
Primal Scream『Screamadelica』
ロックとアシッドハウスの融合に成功し、UKロックを新たなステージへ導いた本作。ボビー・ギレスピーの時代に媚びず、常に実験的な姿勢を崩さないスタイルが確立された重要な一枚となる。
◆◆◆◆◆
The Charlatans (UK)『Some Friendly』
The Charlatansのデビュー・アルバム。クリス・ナグルをプロデューサーに迎えた本作は初登場全英1位を獲得。リズム隊とオルガンの生み出す重厚なグルーヴ・サウンドに、イアン・ブラウンを彷彿させるティムのボーカルは、当時インディーズ・バンドとしては異例の大成功を収めた。
◆◆◆◆◆
Manic Street Preachers『Generation Terrorists』
シーンの伝説となるリッチー・ジェームスの「4 REAL」事件の発端ともなったマニックスのファースト・アルバム。武骨なサウンドの中に見え隠れするポップさがいかにもマニックスらしく、後の成功へとつながる重要な一枚である。
◆◆◆◆◆
Blur『Leisure』
ブリットポップ・ムーブメントのOasisと並ぶ二大巨頭、Blurのファースト・アルバム。The Smithのようなマンチェスター、シューゲイズサウンドを残しつつ、独自のトリップ・サウンドを展開。収録曲「Sing」は90年代の名作映画「Trainspotting」の挿入歌に使用されている。
◆◆◆◆◆
●平成~令和へその音楽の系譜を受け継ぐアーティストをピックアップ
Communions『Communions』
デンマークはコペンハーゲン出身のバンド。1曲目「Forget it's a Dream」のシンプルなベースラインから重厚なギターサウンドが重なる様はThe Stone Roses、Oasis等を彷彿させる。
タグ : 平成の一枚
掲載: 2019年04月26日 11:30