〈タワーレコードが平成ミュージックムーヴメントから振り返る10枚+α〉インターネット編
平成の音楽界隈を振り返った時、避けては通れないのがインターネットの話題でしょう。1995年にWindows 95発売、2000年前後にADSLなどの高速通信サービスが整備されるにしたがい、幅広くインターネットが普及することになりました。インターネットが一般に普及する前夜には違法ファイル交換が盛んにおこなわれていましたが、YouTubeや各種ストリーミングサービスなどがサービスインし、徐々に音楽を正当に視聴するための環境が整ってきました。また、音楽クリエーター側にとってもSNSによって情報発信の方法が変わり、Bandcampなどのプラットフォームで作品の発表を行うことにより、これまでになかった経路で作品が「発見」されることが増えてきました。インターネットは距離や時間による制約を無効化し、音楽への自由なアクセスを実現した!
●バイヤー厳選!現在CDで購入可能な、インターネットで話題になった10枚
ピコ太郎『PPAP 』
2016年8月25日にYouTubeへ投稿された”ペンパイナッポーアッポーペン”が徐々に話題となり、ジャスティン・ビーバーがツイッターで「インターネット上の私のお気に入り動画」と紹介するまでになった。まさにネット時代を象徴するアーティスト。平成31年4月18日現在YouTubeの動画は133,181,430再生。
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PSY (Korea)『PSY 6 Gab Part 1 : PSY Vol.6』
韓国の人気ヒップホップ・アーティスト、PSY(サイ)による楽曲” 江南スタイル”は、2012年7月15日にYouTubeへ投稿されたミュージックビデオをみたケイティ・ペリー等が話題にしたことで大ヒットに。振り付けの「乗馬ダンス」が特徴的ですよね。
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AmPm『』
今、世界から最も注目を集めている日本人クリエイティブデュオがAmPm。デビュー・シングル”Best Part of Us”は、リリースから6か月を待たずにSpotifyで1000万プレイカウントを超得るという記録をたたき出しています。いまだフィジカルでオリジナル作がないためここではMONKEY MAJIKのリミックスをご紹介。
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大貫妙子『SUNSHOWER』
海外から「再発見」された日本のシティポップ。インターネットという情報インフラがあってこそ、このような現象が生まれたといっていいでしょう。ネット発のジャンルであるヴェイパーウェイヴのサンプリングネタとしてDIGされたこともシティポップ・ブームの大きな要因の一つ。
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lyrical school『RUN and RUN』
6人組のヒップホップアイドルユニット、リリカルスクールの”RUN and RUN”。インターネットがあってこそのデバイス、スマホをフル活用した縦型ミュージックビデオが衝撃的。
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Radiohead『In Rainbows』
レディオヘッドの7作目となるアルバム『In Rainbows』ダウンロードでは購入者が値段をつけることができるという販売方法がとられた。アーティストが値付けの主導権を取るという斬新な手法は大きな話題となりました。
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Justin Bieber『My World: The Collection』
12歳頃からYouTubeに投稿したカヴァー曲が話題となり、14歳でアイランド・レコードと契約。本作は瑞々しい歌声を聞かせてくれるファースト・アルバム。
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YUI『CHE.R.RY』
「着うたフル」の音楽配信サービスであるau by KDDI「LISMO」CMソング。当時auにキャリアを変更したのですが「LISMO」のサービス紹介的な意味合いで”CHE.R.RY”が入っていた思い出が。
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倖田來未『め組のひと』
ラッツ&スターの名曲のカバー。倖田來未バージョンは2010年リリースだが、ソーシャルアプリTik Tokで女子高生が同曲をBGMにした動画を投稿したことで人気に火がつきアルバムへも波及!ネット環境が時空をゆがめる好例。
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あいみょん『瞬間的シックスセンス』
例えばApple Musicのチャートを見てほしい。トップ10には、あいみょんの名前が4つ(平成31年4月18日現在)!!!!大ブレイクは新しいプラットフォームによる情報伝播によって準備された部分も大きいのでは!?
タグ : 平成の一枚
掲載: 2019年04月26日 11:30