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WEEKEND JAZZ ~週末ジャズ名盤探訪 Vol.44

ケニー・バレル 『ミッドナイト・ブルー』(1963)

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ケニー・バレル(g)
スタンリー・タレンタイン(ts)
メイジャー・ホリーJr(b)
ビル・イングリッシュ(ds)
レイ・バレット(cga)

1963年1月8日録音

曲目(オリジナル・アルバム発売時の収録内容):
01.チトリンス・コン・カーネ
02.ミュール
03.ソウル・ラメント
04.ミッドナイト・ブルー
05.ウェイヴィー・グレイヴィー
06.ジー・ベイビー・エイント・アイ・グッド・トゥ・ユー
07.サタディ・ナイト・ブルース

【アルバム紹介】
1.ギタリスト、ケニー・バレルの“ブルー”な雰囲気に溢れた名盤
2.メロウかつブルージーなジャズ・ギターが絶品
3.コンガも加わった編成により、リズムの面白さが楽しめる

前回ご紹介のポール・チェンバースのリーダー作『ベース・オン・トップ』はまるでベースがサックスやトランペットのようにフロントに立って活躍するアルバムでした。その中でソロもとりながら、バッキングでも、抜群の引き立て役となっていたのがギターのケニー・バレルです。

本作はケニー・バレルのブルーノート・レーベルの代表作で、タイトルの通り、“ブルー”な雰囲気に溢れた名盤です。
ケニー・バレルはジャジーでソウルフルなプレイはもちろん、その中にどこか知的な雰囲気を漂わせたプレイに特徴のあるギタリストです。ここでは特にメロウかつブルージーなアプローチを存分に聴くことができます。

編成は、テナー・サックスのスタンリー・タレンタインが4曲に参加し、ベース、ドラムスに加えて、コンガのレイ・バレットが5曲に参加しており、リズムの面白さが楽しめる演奏になっています。 曲はスタンダード・ナンバーの“ジー・ベイビー”を除いてケニー・バレルのオリジナルになっており、アルバム・ジャケットもバレル自身の提案したアートワークが採用されたということで、かなりの自信作であると言えます。

真夜中に聴くジャズ・ギター、まさにそんな一作です。

【スタッフのつぶやき:この1曲を必ず聴いて下さい】
ブルーなムード満点の“チトリンス・コン・カーネ”。

この曲はケニー・バレルが本作で初めて披露した代表曲のひとつですが、その後バディ・ガイやスティーヴィ・レイ・ヴォーンに至るまで、ブルース系、ロック系のギタリストなどにもカヴァーされた人気曲です。
聴いてみてお分かりの通り、12小節のブルース進行のナンバーですが、ビートはパーカッションが効いてラテンや8ビートのニュアンスに近く、スリーコードの進行の中にさりげなく♯9thコード(別名“ジミヘン・コード”)で変化をつけていて、それがちょっとロックぽさも醸し出しています。
この曲以外にも、アルバム中、ブルージーなプレイ全開のタイトル曲も捨てがたいです。

SHM-CD国内盤(一般普及盤)

 

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ジャズ・ギターを聴くのなら、知るのなら!

せっかくジャズ・ギターを聴くのなら、ということで、今回のケニー・バレルをはじめ、ジャズ・シーンに名を残すモダン・ジャズ期の名ギタリストの数々の名演を収録した、タワレコ選曲によるコンピレーションを紹介します。タイトルは『スプレンディド・ジャズ・ギター』。
あるようでいて意外とないジャズ・ギターの良質のコンピレーションということで第1作目はロングセラーの人気盤となっており、2019年9月に第2作がリリースされました。どちらも45曲入り3枚組の廉価盤。
聴けば聴くほど奥が深い、それがジャズ・ギターの魅力です。

『スプレンディド・ジャズ・ギター』

 

『スプレンディド・ジャズ・ギター2』

 

タグ : WEEKEND JAZZ

掲載: 2019年09月20日 12:00