ドイツを代表するメタルコア・バンド、Heaven Shall Burn (ヘヴン・シャル・バーン)4年振り9作目となる新作
ドイツを代表するメタルコアバンド、 ヘヴン・シャル・バーン4年振り9作目となる新作『Of Truth And Sacrifice 』は全19曲・約97分にわたるCD2枚組の大作に仕上がった。締め切り無し、ブッキング業者、マネージャー、レーベルの担当者たちの声の届かないところで、4年近くをかけて自分たちの攻撃性や希望をまとめて表現したアルバムである。また作曲家のスヴェン・ヘルビッヒ(ラムシュタイン、ペット・ショップ・ボーイズ)や著名な指揮者ヴィルヘルム・カイテルを迎え、自ら持つ圧倒的なサウンドにストリングス・セクションを加えるなど、これまでにない音楽性の幅広さを見せている。
「ミュージック・ビジネスのラット・レースからそろそろ少し離れる時が来たという気がしていたんだ」創立メンバーでギタリストのマイク・ヴァイヒェルトはそう語る。「そういうメカニズムの一部になることをずっと拒んではきたけど、それでもついていかないといけない部分はあった。もしかしたらちょっと”ゆっくり“になったかもしれないな。そういうメカニズムは音楽的にクリエイティヴィティやリアルな感情を殺してしまうから、ツアーやフェスの準備をする必要のないところで新作にアプローチしたかったんだ。リリース日を念頭に曲を書き始めるバンドもいるけど、それこそまさに俺たちがやりたくなかったことなんだ。一切の〆切なしにこの作品に取り組めたのは素晴らしい解放感があったよ」。
今作『オブ・トゥルース・アンド・サクリファイス』は、タイトルとコンセプトが始まりだった。ヘヴン・シャル・バーンの主要メンバーたちは「フェイク・ニュース」の時代における「真実」の複雑さ、その「真実」を手に入れるために自己「犠牲」を払うことの重荷、そしてそれら2つのコンセプトが辞書的な意味ではなく現代生活においてどう関係しているかについて話し合う必要があった。そのコンセプトを見極めると、チューリンゲン州を拠点とする5人組はしかるべきエネルギーを手に入れるためにカヴァー・ソングから着手した。1997年の結成以来、ソングライティングのプロセスはこのようにして始まるのが常である。ヘヴン・シャル・バーンはキープしていたニュークリア・アソルトの「クリティカル・マス」のカヴァーを「オブ・サクリファイス」の終盤近くに収録したが、これは『オブ・トゥルース・アンド・サクリファイス』の脈絡にしっくりくると感じたためだった。このカヴァー曲のヘヴィさと響きがクリエイティヴィティの嵐を巻き起こした。ヴァイヒェルトを中心とするソングライティング・チームがリフや曲を次から次へと打ちまくった結果「チルドレン・オブ・ア・レッサー・ゴッド」が最初に完成した曲となった。
限定盤に同梱されるDVDには、著名な映像作家インゴ・シュモール(クラフトクラブ、MTVヨーロッパ、ロックパラストWDR TV)が監督した、約80分に及ぶ彼らのドキュメンタリー映像『Mein grünes Herz in dunklen Zeiten』(暗い時代の私の緑の心)が収録される。自分たちの芸術に時間や場所を関連付けることを忘れないバンドらしく、ドキュメンタリーのタイトルは彼らが拠点とするチューリンゲン州のニックネームである「Das grüne Herz Deutschlands」(ドイツの緑の心)にかけている。