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WEEKEND JAZZ ~週末ジャズ名盤探訪 Vol.71

マーティ・ペイチ『マーティ・ペイチ・カルテット~フィーチャリング・アート・ペッパー』(1956)

MP

マーティ・ペイチ(p)
アート・ペッパー(as)
バディ・クラーク(b)
フランク・キャップ(ds)

1956年8月、9月ロサンゼルスにて録音

曲目:
01.ホワッツ・ライト・フォー・ユー
02.貴方と夜と音楽と
03.サイドワインダー
04.アブストラクト・アート
05.オーヴァー・ザ・レインボウ
06.オール・ザ・シングス・ユー・アー
07.ピット・フォール
08.メランコリー・マデリーン
09.マーティズ・ブルース

【アルバム紹介】
1.ウェスト・コーストのピアニスト、作編曲家、プロデューサー、多彩な才人マーティ・ペイチ
2.幻のジャズ・レーベル、タンパ・レコードの傑作
3.名アルト奏者アート・ペッパーをフィーチャーしたワン・ホーン・カルテットによる名演集

ウェスト・コースト・ジャズ名盤の紹介はまだまだ続きます。
前回は名ドラマー、シェリー・マンがリーダーのミュージカル『マイ・フェア・レディ』をジャズ化した名盤をご紹介いたしました。
今回はピアニストであり、作編曲家、プロデューサー等多彩な活躍で知られた才人、マーティ・ペイチを取り上げます。

カリフォルニア生まれのマーティ・ペイチは50年代にウェスト・コーストのジャズ・シーンで、数々のアーティストと共演し、60年代はテレビの仕事などもこなすようになり、70年代はバーブラ・ストライサンドの大ヒット曲“追憶”のアレンジとプロデュースを手掛けています。また人気ロック・バンドTOTOのキーボーディスト、デヴィッド・ペイチは実の息子です。

本作はウェスト・コースト拠点の幻のジャズ・レーベル、タンパ・レコードの傑作のひとつであり、アルト・サックスのアート・ペッパーがフィーチャーされたワン・ホーン・カルテットによる名演が収録されています。楽曲はメジャー、マイナーあわせたスタンダード曲から、ペイチ自身のオリジナル曲も収録され、クールかつライトな演奏で聴かせています。

アメリカ西海岸に行ったことがある方なら、その現地で感じられる日差しや空気を思い出しながら聴くと、このカラっとした湿度0%の洗練された演奏に引き込まれるでしょう。

【スタッフのつぶやき:この1曲を必ず聴いて下さい】
“サイドワインダー”?

この曲名のせいで「リー・モーガンのあの曲?」と思う方も多いかと思われますが、ここではマーティ・ペイチのオリジナルで、全く別の曲です。
本作に収録されている楽曲はすべて2分台~3分台と小粒ですが、この曲は一番短い2分21秒で、濃縮されたウェスト・コースト・ジャズの魅力が詰まったナンバーになっています。
イントロもなく、クールなアート・ペッパーのアルト・サックスをたっぷりフィーチャーしてテーマを提示します。
続いて見事なペッパー節でソロを展開、やがてマーティ・ペイチのピアノに引き継がれます。
ピアノ・ソロ後再びテーマが戻り、最後の最後までペッパーのライトなフレージングで魅了し、小粋なエンディングが爽快な余韻を残します。
軽快かつあっさりしたスイング感はまさにアメリカ西海岸の空気そのもので、本作は録音も良く、 その雰囲気をよく伝えている一枚です。

国内盤(一般普及盤)

 

国内盤LP

タグ : WEEKEND JAZZ

掲載: 2020年04月03日 12:30