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A Certain Ratio(ア・サーテン・レイシオ)|ポスト・パンク/コールド・ファンクの伝説、12年振りとなる新作

A Certain Ratio(ア・サーテン・レイシオ)

ア・サーテン・レイシオのメンバーは、ジェズ・カー、マーティン・モスクロップ、ドナルド・ジョンソンの3人組。マンチェスターで1977 年に結成され、伝説のファクトリー・レーベルにとって最初のシングルは彼らのシングルであった。すぐさまポスト・パンクのパイオニアとして世界に知られるところとなるが、ファンク、ジャズ、エレクトロ、テープ・ループなどのアヴァンギャルド要素をポップソングの世界に持ち込み、それをポスト・パンクの美学で包み込んだのだった。その影響は、トーキング・ヘッズ、LCD サウンドシステム、ハッピー・マンデイズ、フランツ・フェルディナンド、ESG、ファクトリー・フロアー、アンドリュー・ウェザーオールに至るまで及んでいる。ガーディアン紙のデイヴ・シンプソンはこのバンドに敬意を払い「ひとたびARC を聞き始めたら、その音楽を止めことは難しい」と記事にして、「アシッド界のジェームス・ブラウン」と評している。

このアルバムはこれまでの40年間、彼らの嗜好や表現してきたものを完璧なまでに一気に詰め込んだものとなった。「先日リリースしたボックスセットのために過去を掘っていったことが我々を目覚めさせ、今回のアルバムに影響したのは間違いないね」と語るマーティン・モスクロップ。「そのことが我々のイマジネーションに火をつけてくれたんだ。過去のことも上手くやろうという気になったのは、未来に向けて前に進もうとしたからだ」と。このことがジェズ・カーとこのバンドの歴史をも再びつなげることになったのであるが、それは文字通り単なる過去の栄光の焼き直しではなく、このバンド独特の大胆で風変わりなスタイルでスタートすることであった。「我々はこのバンドの初期において存在した“ 全能感” をようやく取り戻すことができたんだ」と彼が語る。「自分か参加しているバンドや自分が作っている音楽以外他に全く何も考えられないあの感覚なんだ」。

リキッド・リキッドやESGなどと並び、コールド・ファンクの始祖とも呼ばれる彼ら。その極めてダークかつ無機質なダンス・サウンドは12年振りとなる本作でも健在!



■収録曲
01. Friends Around Us
02. Bouncy Bouncy
03. Yo Yo Gi
04. Supafreak
05. Always In Love
06. Family
07. Get A Grip
08. Berlin
09. What’ s Wrong
10. Taxi Guy
11. Fat Ratio*
12. SupaFreaky*
*=ボーナス・トラック

タグ : UK/US INDIE

掲載: 2020年07月09日 13:50