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WEEKEND JAZZ ~週末ジャズ名盤探訪 Vol.99

ボビー・ティモンズ『ジス・ヒア』(1960)

BT

ボビー・ティモンズ(p)
サム・ジョーンズ(b)
ジミー・コブ(ds)

1960年1月13日、14日、ニューヨークにて録音

曲目:
01.ジス・ヒア
02.モーニン
03.ラッシュ・ライフ
04.ザ・パーティ・イズ・オーヴァー
05.プレリュード・トゥ・ア・キス
06.ダット・デア
07.マイ・ファニー・ヴァレンタイン
08.降っても晴れても
09.ジョイ・ライド

【アルバム紹介】
1.ジャズの名曲“モーニン”の作曲者でピアニスト
2.ファンキーなゴスペル・フィーリングが魅力
3.自身のオリジナルとスタンダード楽曲で構成

前回取り上げました、ウィントン・ケリーのアルバムはドラマーが2020年5月に91歳で亡くなったジミー・コブでした。マイルス・デイヴィスの大傑作『カインド・オブ・ブルー』に参加し、メンバーがほぼ故人となった90年代以降唯一現役で活躍した名ドラマーでもありました。数々のアーティストと共演してきたジミー・コブがそのトリオに加わってレコーディングされた一枚がピアニスト、ボビー・ティモンズのこの初リーダー作です。

50年代終わりから60年代初めにかけてアート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズで活躍したボビー・ティモンズは同バンドの代名詞的な名曲“モーニン”の作曲者でも知られた存在です。
そのアーシーな雰囲気にも十分馴染み、ファンキーなゴスペル・フィーリングが魅力のプレイヤーであり、また繊細なバラード曲に関して、優れた解釈の持ち主でした。

本作は1曲目から8分の6拍子のブルージーなタイトル曲で始まりますが、これはティモンズのオリジナル曲で、次の“モーニン”も含む4曲の自身のオリジナル(1,2,6,9)にスタンダード4曲を加えた全8曲で構成されています。
参加メンバーは先述のジミー・コブがドラマーで、ベースには名手サム・ジョーンズという顔ぶれになっています

【スタッフのつぶやき:この1曲を必ず聴いて下さい】
作曲者自作自演、名曲“モーニン”。

この曲をアート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズの名演で聴いたことがある方は多いと思われますし、数々のカヴァーもあり、歌入りのバージョンも存在します。
ここでは作曲者の自作自演で、しかもピアノ・トリオでの演奏になっています。
コール&レスポンスを模した有名なテーマは、アート・ブレイキー盤でのクインテットの編成で聴く機会が多いですが、ピアノの演奏で聴くと、この曲の違った魅力に出会ったような気分になります。
曲の展開もほぼ同じ感じで進行しますので、こちらはティモンズのピアノ・ソロが十分フィーチャーされた演奏として楽しめます。
ブレイキー盤との聴き比べ、お勧めします。

国内盤SHM-CD(一般普及盤)

 

輸入盤CD

タグ : WEEKEND JAZZ

掲載: 2020年10月16日 10:00