Walter Lang Trio(ウォルター・ラング・トリオ)| enja / Yellowbird Recordsと澤野工房のコラボレーションにより完成した新作『TENS(テンス)』が登場
ドイツのジャズ・レーベル enja / Yellowbird Recordsと澤野工房のコラボレーションがついに実現!レーベルがタッグを組み、逆境を乗り越えたアルバムがここに完成。あの名曲を新生ウォルター・ラング・トリオによる新しいアレンジで繰り広げる「奇跡」をご堪能あれ
【ライナーノーツ】
通常であればライナーノートに時事的な話題や季節の風情などを、なるべく書かないこととしている。しかしこのアルバムに関してはお許しいただきたい。そう、Covid-19 が原因だ。この先アーティスト達はどうなってしまうのか。先が見えず新作を出せない状況でこのアルバムが届いた。
予定していた来日ツアーは全てキャンセル。ウォルター達はヨーロッパ圏内だけでの公演を余儀なくされた。しかしながら彼らの作品を知るヨーロッパ人はほぼ皆無であろう。彼らは「自分たちの音」をプロモーションする必要があった。2月中頃、ウォルターから着信があった。「過去に収録した曲を再度録音させて欲しい。」OK 特に契約上は問題ないよと、軽く返答した結果がこれだ。まさか……「えっ、収録曲?ん、何?ベスト盤?しかもenja?あの老舗の?ハァ?」当然困惑した。(後日、言った言わないで口論となる)けど、よく考えてみろ。この状況でアーティスト達はどう活動すれば良いのか。彼らなりの出した答えに少しばかり微笑んだ。(サワノがenjaとコラボする日が来たのか~笑)1曲目「The Beginning And The End」(始まりと終わり)のタイトルが全てを物語る。
澤野曰く、「こんなご時世にレーベルの垣根を超えてお届けできることがオモロイやん!」あの名曲が新しいアレンジで収録された、事実上、新生ウォルター・ラング・トリオのセカンド・アルバム!聴き比べ、その違いを楽しんでいただきたい。彼らのライブを楽しめる日常が戻ることを切に願う。そう思いたくなる作品である。
Text by 稲田 力
国内盤CD
【収録曲】
01. The Beginning And The End
02. Soon
03. Little Brother
04. Meditation in F mi
05. Snow Castle
06. Branduardi
07. Misty Mountains
08. No Moon Night
09. Kansas Skies
10. I Wonder Prelude
11. I Wonder
12. When the Day Is Done
【メンバー】
Walter Lang : piano
Thomas Markusson : bass
Magnus Ostrom : drums
掲載: 2020年11月12日 16:59