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Phil Spector(フィル・スペクター)|「ウォール・オブ・サウンド」の生みの親にして音の魔術師と評される音楽プロデューサー逝去。享年81歳

Phil Spector(フィル・スペクター)

1960年代初頭のポピュラー音楽の録音方法に革命を起こした「ウォール・オブ・サウンド」の生みの親にして、ロケッツやビートルズのプロデュースで知られる音楽プロデューサー、フィル・スペクターが死去。享年81歳。

フィル・スペクター(本名:ハーヴェイ・フィリップ・スペクター)は、1939年12月ニューヨーク市ブロンクス生まれ。父の死後、ロサンゼルスに移住。10代より音楽活動を始め、1958年にテディ・ベアーズを結成。「To know him is to love(邦題:逢った途端にひとめぼれ)」で全米1位を獲得し、音楽プロデューサーとして活動を開始。

1961年にレスター・シルと共にフィレス・レコード設立。ザ・ロネッツ「Be My Baby」を筆頭に数々のヒットを連発し、音の壁なる「ウォール・オブ・サウンド」と呼ばれる独自の録音技法を確立。ポピュラー音楽に多大な影響を与えました。

早い時期からビートルズとも親交があり、1970年発表のアルバム『Let It Be』のプロデュースを担当。その後もジョン・レノンやジョージ・ハリスンなどのプロデュースで知られるも、70年代以降は麻薬や奇行などが多くなり、1980年にラモーンズのアルバム『End of the Century』をプロデュースして以降は第一線から退いていました。

スペクターは2003年に自宅で女優のラナ・クラークソンを射殺した容疑で逮捕。2009年に殺人罪で懲役19年の判決を受け収監されており、その功績は影を潜めていました。

謹んで故人のご冥福をお祈りいたします。

タグ : 訃報

掲載: 2021年01月18日 09:54