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WEEKEND JAZZ ~週末ジャズ名盤探訪 Vol.123

ソニー・ロリンズ『ソニー・ロリンズ VOL.2』(1957)

SR

ソニー・ロリンズ(ts)
J.J.ジョンソン(tb)
ホレス・シルヴァー(p)
セロニアス・モンク(p)
ポール・チェンバース(b)
アート・ブレイキー(ds)

1957年4月14日録音

曲目:
01.ホワイ・ドント・アイ
02.ウェイル・マーチ
03.ミステリオーソ
04.リフレクションズ
05.ユー・ステップト・アウト・オブ・ア・ドリーム
06.プア・バタフライ

【アルバム紹介】
1.テナー・サックスのリヴィング・レジェンド、ソニー・ロリンズ弱冠26歳の時のリーダー作
2.ホレス・シルヴァー、セロニアス・モンクの2人のピアニストが参加
3.ブルーノート・オールスターズ的メンバーでの圧巻のハードパップ

今回もまた1957年のアルバムを紹介します。セロニアス・モンクも参加しています。 アルバムの主人公はテナー・サックスのリヴィング・レジェンドことソニー・ロリンズ、弱冠26歳の時のリーダー作になります。
その年齢でこの貫禄、まさに大物の名に相応しい堂々たるプレイが聴ける一作です。
1曲目“ホワイ・ドント・アイ”の終盤ソロ回しで、ロリンズは順番を何度も間違えていますが、それもなんのその、力強い演奏で押し切ります。

本作で特徴的なのは参加メンバー。それはピアニストが2人参加していること。ホレス・シルヴァーがメインのピアニストではありますが、3曲目“ミステリオーソ”、4曲目“リフレクションズ”のセロニアス・モンクのオリジナルではモンク自身がピアノを弾いています。しかも前者は曲中にホレス・シルヴァーと交代しながら弾いており、後者ではシルヴァーはお休み、モンクがメインでピアノを弾く、というものになっています。
ソニー・ロリンズ自身のオリジナル、スタンダード・ナンバーを交えた楽曲群をトロンボーンのJ.J.ジョンソン、ベースのポール・チェンバース、そしてドラムスのアート・ブレイキーという、ブルーノート・オールスターズと言ってもいい顔ぶれが揃い、圧巻のハードパップを展開しています。

【スタッフのつぶやき:この1曲を必ず聴いて下さい】
ピアニストが2人、“ミステリオーソ”。

先述の通り、この曲だけ、ピアニストが2人参加しています。
曲はモンクの代表曲のひとつですが、不思議なテーマ・メロディを持ったナンバーでもあります。
演奏はドラム・ロールで幕開け、まずモンクがピアノでこの独特のテーマを提示し、やがてロリンズのテナー、ジョンソンのトロンボーンが加わります。
テーマが終わると、ロリンズのテナー・ソロに移りますがこの時はバックのピアノ伴奏はモンクで、その後ピアノ・ソロをとります。
モンクのソロが終わって、テンポ・アップし、ジョンソンのトロンボーンのソロになると、ピアノ伴奏はホレス・シルヴァーに交代、その後シルヴァーのソロを経て、ポール・チェンバースのベース・ソロ、そして、ロリンズ、ジョンソン、ブレイキーのソロ回しと続き、テーマ回帰のところでは、モンクが再び登場、そのままエンディングに向かい、最後に不協和音を響かせて曲を終えます。
ジャズの演奏はプレイヤーの組み合わせひとつで良くなったり、ダメになったりしますが、本作は全員の気迫や思いがピッタリ一致したかのような見事な快演を聴かせています。

国内盤SHM-CD(一般普及盤)

タグ : WEEKEND JAZZ

掲載: 2021年04月09日 10:00