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WEEKEND JAZZ ~週末ジャズ名盤探訪 Vol.181

ソニー・ロリンズ『ウェイ・アウト・ウエスト』(1957)

SR

ソニー・ロリンズ(ts)
レイ・ブラウン(b)
シェリー・マン(ds)

1957年3月7日、ロサンゼルスにて録音

曲目(LP初発売時):
01.俺は老カウボーイ
02.ソリチュード
03.カム、ゴーン
04.ワゴン・ホイール
05.ノー・グレイター・ラヴ
06.ウェイ・アウト・ウエスト

【アルバム紹介】
1.名テナーマン“リヴィング・レジェンド”ソニー・ロリンズ、1957年の傑作
2.西海岸の名手たちとの共演、サックス・トリオ編成
3.タイトル、ジャケット、楽曲、徹底して“西(ウエスト)”を意識

前回のジョン・コルトレーンに続き、そのよきライバルとして、同等の人気を誇ったテナー・サックス・ジャイアンツの傑作をご紹介します。
現在91歳の名テナーマン、ソニー・ロリンズはまさにリヴィング・レジェンドの名に相応しいジャズ・テナーの大御所です。

本作は当時、東海岸での活躍をメインにしていたロリンズが西海岸を拠点とするレスター・ケーニッヒ主宰のレーベル、コンテンポラリー・レコードでレコーディングした一作です。
ウエストコースト・ジャズ・シーンで名を馳せていた二人の名手、ベースのレイ・ブラウンとドラムスのシェリー・マンと初共演となったセッションであり、ピアノやギターといった和音楽器のプレイヤーがいないサックス・トリオ編成での演奏が特徴になっています。

楽曲は1930年代の西部劇映画のナンバー(1曲目、4曲目)を含む、デューク・エリントンなどのスタンダードを中心とした選曲になっており、3曲目、6曲目はロリンズのオリジナルという構成です。
またジャケットを見てお分かりの通り、ウェスタン・ムービーの主人公に扮したようなロリンズの姿等、徹底した西部カラーを前面に打ち出しているところもユニークな一作です。

【スタッフのつぶやき:この1曲を必ず聴いて下さい】
サックス・トリオで聴かせる名スタンダード“俺は老カウボーイ”。

この曲はビング・クロスビー主演の西部劇映画『愉快なリズム』の劇中で歌われたナンバーで、数多くのスタンダード曲の作詞や作曲を手掛けたジョニー・マーサーの初期作品です。ジャズ史の中で、この曲のインスト・バージョンとしてはソニー・ロリンズのここでの演奏が抜きん出た名演として知られています。
シェリー・マンのドラムスによる軽快なイントロで曲は始まりますが、どっしりとしたロリンズのテナー・サックスによってテーマが提示され、ソロに入ってゆきます。バックにはピアノもギターもいないサックス・トリオの編成ゆえ、フレージングの豊かさが存分に味わえるものになっています。また、レイ・ブラウンのベース・ソロやシェリー・マンのドラム・ソロもその名手ぶりが直に伝わってくる演奏もこの編成ならではです。
サックス・トリオの編成は和音楽器のない最小編成ゆえ、演奏者にかなりのテクニックが要求されるフォーマットです。要は「ごまかしがきかない」ということです。そう思って本作を全編聴き進むと、随所に神がかった瞬間があり、ロリンズはもとより、3者の奇蹟の演奏が凝縮された、聴きごたえのあるアルバムといえます。

国内盤CD

 

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タグ : WEEKEND JAZZ

掲載: 2022年06月03日 10:00