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WEEKEND JAZZ ~週末ジャズ名盤探訪 Vol.182

キャノンボール・アダレイ『キャノンボール・アダレイ・クインテット・イン・シカゴ』(1960)

CA

キャノンボール・アダレイ(as) ※Traok5除く
ジョン・コルトレーン(ts) ※Track2除く
ウィントン・ケリー(p)
ポール・チェンバース(b)
ジミー・コブ(ds)

1959年2月3日、シカゴにて録音

曲目:
01.ライムハウス・ブルース
02.アラバマに星墜ちて
03.ワバッシュ
04.グランド・セントラル
05.ユーアー・ア・ウィーヴァー・オブ・ドリームス
06.ザ・スリーパー

【アルバム紹介】
1.ジョン・コルトレーンが参加したキャノンボール・アダレイの傑作
2.メンバー全員、当時のマイルス・デイヴィスのバンドのメンツ
3.オリジナル、スタンダードを交えた全6曲で構成

テナー・サックス奏者の名盤を続けてご紹介してきましたが、今回からアルト・サックス奏者の名盤を取り上げてゆきます。
とはいえ、本作はアルトのキャノンボール・アダレイのリーダー・セッションですが、テナーのジョン・コルトレーンが参加しており、アルトとテナー、どちらも聴きどころアリの傑作です。

当時、マイルス・デイヴィスのバンドのメンバーだったメンツが、シカゴでレコーディングしたセッション、というのが一般的に知られている本作。ピアノにはウィントン・ケリー、ベースにはポール・チェンバース、ドラムスにはジミー・コブという、本作の翌月に始まる、マイルスの傑作『カインド・オブ・ブルー』のレコーディングの参加メンバーが勢ぞろいしています。

楽曲は、6曲中、オリジナルはキャノンボールが1曲(Trakc3)、コルトレーンが2曲(Track4、6)、他3曲ははスタンダード・ナンバーになっています。そのうち、2曲目の“アラバマに星墜ちて”はキャノンボールのみ、5曲目の“ユーアー・ア・ウィーヴァー・オブ・ドリームス”はコルトレーンのみ、という風に二つのバラ―ドをそれぞれワン・ホーン・カルテット編成で演奏しているのも本作の特徴になっています。

【スタッフのつぶやき:この1曲を必ず聴いて下さい】
リラックス&スインギーな“ライムハウス・ブルース”。

本作のメンバーは当時のマイルス・デイヴィス・バンドの顔ぶれですが、ボスのマイルスがいない分、緊張感から開放されてどこかリラックスした演奏に聴こえる気がしてなりません。
この曲はそんな瞬間を見事にとらえた名演になっています。
キャノンボール、コルトレーンの2人も伸び伸びとしたプレイで聴かせており、それぞれソロを存分に聴かせた後、ピアノ・ソロを経て始まる交互にブロウするソロ合戦は途中からバトル状態に発展してゆきます。アルト・サックスの音色と、テナー・サックスの音色の違いがリアルにわかります。
ここでの活き活きとした演奏を披露している面々が、この翌月にはマイルス・デイヴィスのディレクションのもと、『カインド・オブ・ブルー』のセッションに参加していきますが、そんな時系列を意識して聴くと、その対照的ともいえる、本作でのハイと『カインド・オブ・ブルー』でのクールなテンションの違いは興味深いものがあります。

国内盤CD

 

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タグ : WEEKEND JAZZ

掲載: 2022年06月10日 10:00