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WEEKEND JAZZ ~週末ジャズ名盤探訪 Vol.237

テリー・ギブス『テイク・イット・フロム・ミー』(1964)

TG

テリー・ギブス(vib)
ケニー・バレル(g)
サム・ジョーンズ(b)
ルイス・ヘイズ(ds)

1964年1月16日、ニュージャージーにて録音

曲目:
01.テイク・イット・フロム・ミー
02.エル・ファッツォ
03.オジ
04.ポーリンズ・プレイス
05.8ポンド、10オンス
06.ジー、ダッド、イッツ・ア・ディーガン
07.オール・ザ・シングス・ユー・アー
08.ハニーサックル・ローズ

【アルバム紹介】
1.知る人ぞ知る名ヴァイブ・プレイヤーの一人、テリー・ギブス
2.ギターに名手ケニー・バレルがフィーチャーされた充実のメンバーによるカルテット編成
3.楽曲はスタンダード2曲含む自身のオリジナル中心で構成

今回ご紹介するのは、知る人ぞ知る名ヴァイブ・プレイヤーの一人、テリー・ギブスの隠れ名盤です。
来年2024年はテリー・ギブス生誕100年にあたる記念年になりますが、現在もまだ存命中で、現役ではないかと思われます。

12歳の時にシロフォン(木琴)のアマチュア・コンテストで優勝し、その後軍隊でのバンドでドラムスをプレイし、40年代後半から50年代にかけて、トミー・ドーシー、バディ・リッチ、ウディ・ハーマン、ベニー・グッドマンの楽団で活躍しました。50年代終わりには自身のビッグバンドであるドリーム・バンドを率い精力的に活動し、TVのステーヴ・アレン・ショーで音楽監督をつとめるなど、幅広い仕事をこなしました。

本作は1964年にインパルス・レーベルにレコーディングされた逸品で、エンジニアは名匠ルディ・ヴァン・ゲルダーが担当しています。
また、共演のミュージシャンはギターに名手ケニー・バレルがフィーチャーされ、ベースにサム・ジョーンズ、ドラムスにルイス・ヘイズという布陣が揃い、充実したメンバーによるカルテット編成で聴かせます。
楽曲はスタンダード曲である“オール・ザ・シングス・ユー・アー”、“ハニーサックル・ローズ”を除き、自身のオリジナル中心の構成になっています。

【スタッフのつぶやき:この1曲を必ず聴いて下さい】
落ち着いた大人の響きで聴かせるタイトル曲“テイク・イット・フロム・ミー”。

アルバム1曲目、テリー・ギブスのオリジナル曲になりますが、テーマ・メロディーでのヴァイブとギターのユニゾンによる落ち着いた大人の響きが何とも言えない演奏になっています。
編成にピアノがいない分どこかスペイシーな音空間がドリーミーな印象を与えます。
ソロはテリー・ギブスのヴィブラフォンが先。バックのブラシワークによるビートの上を歌心満点のフレージングで魅了してゆきます。続いて、ケニー・バレルのギターが渋いソロをキメてゆきます。
さりげなく、テーマに回帰し、最後は余韻を残した形でのスムースなエンディングをむかえます。 一日が終わってゆったりした時間を過ごしたいときに聴くリラクシング・ジャズ・アルバムの要素も十分です。

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タグ : WEEKEND JAZZ

掲載: 2023年07月21日 10:00