特別版:全国のタワレコ音楽大好きマスターによるセレクト・アイテム〈マスターズチョイス〉2023年間ベスト編 Vol.2
2024年1月19日公開
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年始特別版!
今回は各マスターの2023年間ベストをご紹介!
ジャンル問わず本気で選出した至極の作品たちです!
心に「Donuts」のように空いた穴を埋めてくれた傑作!
Kenny Beats『ルイ』
これまでにDenzel CurryからIdlesまでを手掛けてきた鬼才ビートメイカーによる初ソロ作は、J Dilla「Donuts」オマージュに泣ける1枚!Benny Sings、Thundercatら参加曲は勿論、ソウルフルな(3)(10)(11)(12)は世界中のビートジャンキーの心にドーナッツのように空いてしまった穴を埋めてくれるかのよう。闘病中の父を思いながら作り上げたという逸話もディラと重なり、両親のレコ棚から掘り当てたかのような温かなサンプリングビートは家族愛を感じさせ、暗いニュースも多かった'23年に心をほっとさせてくれた。(JOE)
渋谷店:常谷 卓
- 趣味
- adidas、Cazal
- 好きなジャンル
- HIPHOP、ネタもの
- 私を構成する3枚
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エクペリメンタルでありながらポップ味もあり心地よいサウンド
Tirzah『trip9love...???』
2023年は女性アーティストの活躍が多かったと思える年ですが、このティルザのサードはそのひとつ。ミカ・レヴィと時間をかけて作り上げたサウンドは、トリップホップをふんわりとアップデートさせ、現実とファンタジーを行き来するような雰囲気もありつつ、ところどころにちょっとしたした挑戦的な音が紛れ込んでいたり、トータルでは凛とした美しさがあって、作品の完成度が際立っている。ポップに突き抜けるということにはならないかもしれないが、多くのリスナーの共感を得てジワジワと広がっていく感覚があると思います。(中上)
新宿店:中上 雅夫
- 趣味
- 読書
- 好きなジャンル
- ROCK
- 私を構成する3枚
- The Scruffs『Wanna meet The Scruffs?』
- Plimsouls『One Night In America』
- Tommy Hoehn『Spacebreak』
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異彩を放つ"MADE IN JAPAN"な傑作!
冥丁『古風III』
2018年リリースの1stアルバム『怪談』がピッチフォークの「ベスト・エクスペリメンタル・アルバム」の1枚に選出されるなど、海外からの評価も高い広島県在住のアーティスト=冥丁。そんな彼が、“LOST JAPANESE MOOD”という特異なコンセプトを掲げ制作してきた3部作の一つ、『古風』シリーズ完結編となるアルバムが、2023年のマイベスト。カタカタと古びた幕が上がるように物語をスタートさせる(1)から始まり、個人的ハイライトである夢幻へと誘う(3)~壊れたからくり人形のような奇妙さを纏う(4)へと続く流れの素晴らしさなど筆舌に尽くし難し。最後聴き終えた後には、まるで瞑想したかのような心の平穏と癒しがもたらされます。一分の隙もないこだわり抜かれた装幀、アートワークも素晴らしくまさに芸術作品です。(加藤)
広島店:加藤 信喜
- 趣味
- 散歩/スパイスカレー/島巡り
- 好きなジャンル
- J-POP、ROCK/POP、ピアノ曲
- 私を構成する3枚
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UKジャズシーンのキーマン初ソロ作!心地良いグルーヴが最高の一枚!
Yussef Dayes『Black Classical Music』
Yussef Kamaal名義の作品やトム・ミッシュとのコラボ作が話題となったユセフ・デイズによる初のリーダー作。自身のルーツである黒人のクラシック音楽やジャズの系譜を継ぎつつ進化させた本作。天才とも評される独特のドラミングから繰り出される極上のグルーヴが最高に心地よく、個人的には2023年イチバン聴いた作品です。(安波)
神戸店:安波 教道
- 趣味
- 映画鑑賞
- 好きなジャンル
- ドリーム・ポップ
- 私を構成する3枚
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これぞメロディックパンク!5年ぶりフルアルバム!
GOOD4NOTHING『HEARTS BURNING』
(1)「BURNING」から怒涛のメロコアチューン全開!(6)「Wishing」は、メロディ・コーラスワーク共にライブで盛り上がること必至な超名曲!20年以上の活動で、メンバー脱退などを乗り越え作り上げた今作。未来へ突き進み続ける"堺のオッさん"、まさにその通り。リスペクトしかない傑作です!(石黒)
横浜ビブレ店:石黒 亮
- 趣味
- サッカー(フットサル)
- 好きなジャンル
- J-PUNK/LOUD全般
- 私を構成する3枚
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ジャパニーズ・アンビエント/ミニマル史の神秘作が初CD化
Oscilation Circuit『Oscilation Circuit - Serie Reflexion 1』
日本環境音楽の草分け:芦川聡が設立した"サウンド・プロセス・デザイン社"より1984年にドロップされた神秘作が未発表音源を加え初CD化。E・サティ、C・ドビュッシー、J・ケージ、S・ライヒ、B・イーノ、細野晴臣らへの敬愛を唱える返答。磯田健一郎と廣橋浩による"煙"の如くガス状に漂う無二のアンビエント。空間と生命の"発振"と称される納得の一枚。知見のみで未聴だった作品を"買う・聴く"を通して感動した一枚です。(黒田)
梅田NU茶屋町店:黒田 朋規
- 趣味
- 興味と美味の探索
- 好きなジャンル
- 全般
- 私を構成する3枚
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サイケデリック・ソウル・デュオが放つ衝撃的デビュー作に次ぐ第二章!
Black Pumas『クロニクルズ・オブ・ア・ダイアモンド』
ローリングストーンやピッチフォークなどの大手メディアがこぞって絶賛し、グラミー賞にもノミネートされたデビュー作から早4年…2023年も終わりに近づきかけたタイミングで到着した2作目がこれまた最高!多彩なクリエイティヴィティが更に開花し、伝統と革新が調和したかのようなレトロモダンなサウンドは、音楽ジャンルのみならず、人種、時代をも飛び越える。過去2回の来日予定も叶わなかったが、今年こそは期待したい!(山本)
新潟店:山本 祐介
- 趣味
- 読書、写真、スイーツ
- 好きなジャンル
- POPS、SOUL、JAZZ、FUNK
- 私を構成する3枚
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名作「HIKARI」からのこれはヤラレた。2023年のシーンを象徴する1枚。
JJJ『MAKTUB』
個人的には2023年はJ-HIPHOPがここ10年ぐらいで最も盛り上がった1年ではなかっただろうか。これはフィジカルのみならず配信でも素晴らしい作品が多かったとも言える。その中でもトータル的なクオリティが抜群だったのが今作。バラエティ豊かな楽曲と参加メンツ、そして一際美しく輝く『Beautiful Mind』で打ちのめされる、、、(塙)
イオンレイクタウン店:塙 勉
- 趣味
- 口笛/刑事ドラマ鑑賞/まちがい探し
- 好きなジャンル
- 昭和歌謡/日本のロック(黎明期)/GS/ボーイズポップ/J-HIP HOP
- 私を構成する3枚
- 細野晴臣『泰安洋行』
- V.A.『幻の名盤解放歌集シリーズ』
- 寺内タケシとブルージーンズ『羅生門』
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今一番ライブを観てほしいバンド、家主のライブアルバム。
家主『INTO THE DOOM(LP)』
2023年個人的ベストリリース。今一番ライブを観てほしいバンド、家主のライブアルバム (パッケージはアナログのみ)。2ndアルバム『DOOM』のライヴツアーの模様を収めた作品で、2019年『生活の礎』と2021年『DOOM』の過去2作のアルバムと『YANUSHI EP』からの曲をライブ演奏で聞ける。ギター、ベース、ドラム、ボーカルのアンサンブルがすべて、気持ちよい演奏といいメロディといい音質で仕上がった作品。曲も演奏も、“かっこいい”音とはこんな音。日本語ロックの未来は家主におまかせ。(油座)
リヴィン光が丘店:油座 友里恵
- 趣味
- 川、寺、本、食
- 好きなジャンル
- バンド、歌
- 私を構成する3枚
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ブレインフィーダー発、クラシックからジャズ、エレクロトニックまでも包容した一大音楽絵巻
Miguel Atwood-Ferguson『レ・ジャルダン・ミスティーク ヴォリューム1』
フライングロータスらに代表されるLAシーンのサウンド作りの要、弦楽器奏者/作曲家/編曲家による10年越しの1stアルバム。ほぼビートレスでアンビエントを感じさせる作品ながら現行ジャズやビートミュージックを数多く手がけた彼ならではのマジックか、新旧ジャズの名手の参加からか静かな楽曲の連なりにもフィジカルな躍動感をふつふつと感じられ、素晴らしいです!(小山)
オンラインMD企画・運営部:小山 健
- 趣味
- レコード収集、モダン建築巡り
- 好きなジャンル
- 60年代よりのレア・グルーヴ
- 私を構成する3枚
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<Stones Throw>から届いた極上のノスタルジーポップ
Pearl & The Oysters『Coast 2 Coast』
猛暑日のニュースが連日報じられた2023年。茹だるような日々のなか、一時の清涼感をもたらしてくれた<Stones Throw>移籍作。細野晴臣の『COCHIN MOON (コチンの月)』冒頭曲を引用した(1)から最終曲まで、アルバムとしての流れが絶品!YMO、そしてアンビエントな方面へ舵を切った新作も素晴らしかったコーネリアスからの影響も公言している彼ら。その独特のポップセンスが、本作にて完全開花。(廣川)
商品本部 商品統括部:廣川 奏
- 趣味
- 料理/ラジオ/読書/動物園・水族館巡り
- 好きなジャンル
- INDIE ROCK/ACID FOLK/AMBIENT
- 私を構成する3枚
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タグ : マスターズチョイス
掲載: 2024年01月19日 12:00