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ジャギジャギとスタスタに身を委ねる!スラッシュメタル特集

毎月11日はハードロック・ヘヴィメタルの日

メロイックサイン🤘をすると11に見える、ということで毎月11日は“ハードロック・ヘヴィメタルの日”!

今月はメタルのサブジャンルの1つであるスラッシュメタルを特集!
スラッシュメタルの誕生から黄金期そして衰退…現在のシーンはどうなっているのかなどおすすめ名盤を交えてご紹介!
Rattle Your Goddamn Head!

スラッシュメタルとは

1980年初頭のアメリカで誕生したヘヴィメタルのサブジャンル。
本来のヘヴィメタルにハードコア・パンクの要素が加わりさらに過激な音楽へと進化、ジャギジャギの高速で攻撃的なギターリフとアイデンティティとして特筆する点はスタスタ鞭打つ(Thrash)様に疾走するドラムが特徴。

スラッシュメタルの始まり

Venom、Motorhead、Diamond Headなど1970年末期にイギリスで勃発したニュー・ウェイブ・オブ・ブリティッシュ・ヘヴィ・メタル(NWOBHM)やMercyful Fateなどヘヴィ・メタル的なアプローチに加え、時を同じくして誕生したDischarge、Minor Threatなどハードコアパンクの影響を受けたミュージシャンたちによりアメリカのサンフランシスコ(ベイエリア)で誕生。

ヴェノムが好きじゃないスラッシャーなどいるのだろうか、な名盤

最大のシーン功労者メタリカ

スラッシュメタルシーンの特に代表的なバンドのMetallica, Megadeth, Slayer, Anthraxの通称Big Four(スラッシュ四天王)はスラッシュメタルシーン以外でも知られたバンドではあるが、特にスラッシュメタルを超えてもはやメタルシーン全体の象徴なメタリカに関しては初期のスラッシュメタル然としてるアルバムを聴くと感慨深いものがある。
86年メタリカの『メタルマスター』が商業的に成功すれば、皆イーヴォルな世界観から脱出し、社会問題や精神的葛藤など現実的な深刻な歌詞を書き、91年の従来のスラッシュメタル像ではないサウンドを提示した『メタリカ』(ブラックアルバム)が発売されれば、皆スピードを抑え重厚なアルバムを出してしまう。(90年にThrash Under Pressure!とギンギンにスラッシュメタルしてたエクソダスでさえも…)
それほど当時のメタリカの影響力は凄まじかった。

スラッシュメタルシーンのビフォーアフター的アルバム。とにかくメタリカに続けー

アメリカ西海岸出身のメタリカ、メガデス、スレイヤー、エクソダス、テスタメント、東海岸出身のアンスラックス、オーバーキル、などはオリジネーターでありながらも現在でも非常に人気が高い。

代表的なアルバム

Metallica

なにわともあれこれがなければ始まらなかった初期メタリカのアルバム

メタリカの名盤がカラーヴァイナルで再発!

Megadeth

下手くそじゃスラッシュはできないぜ!メガデスのインテレクチュアルスラッシュメタルなアルバム

Slayer

文字通りイヴォー(Evil)でアンチクライストな雰囲気が立ち込める全エクストリームミュージックに影響を与えたであろう初期スレイヤーのアルバム

Anthrax

最初期はNWOBHM感が強かったがヒップホップとの繋がりも深く、いち早く縦ノリのグルーヴもハマっていたアンスラックスの名盤

Exodus

ベイエリアスラッシュの始祖エクソダス!ファーストアルバムはリリースのトラブルがなければメタリカとのポジションも逆転していた?

Testament

メロディアスでドラマチックな曲とダイナミックなチャックビリーの不死身のボーカルが吠えまくるテスタメントの名盤

Overkill

結成40年以上でありながらコンスタントに出す新作がまごうことなきスラッシュメタルを叩きつけてくるオーバーキル初期の名盤

その他の国でのスラッシュメタル

これまでアメリカでのバンドを紹介してきたが、その他の地域でもスラッシュメタルは盛んであり代表的な国を紹介。

ドイツもアメリカ並に重要な地域であり、ジャーマンスラッシュのトップであるKreator、Sodom、Destructionは日本でも非常に人気があり来日公演も頻繁に行われる。
ジャーマンスラッシュの特徴は始まりがNWOBHMよりブラックメタル色が強く出ており、現在でもUSスラッシュよりダークな雰囲気なバンドが多い。

次点ではTankard、Paradox、Assassin、Vendettaなど。

アメリカのお隣カナダも上質なスラッシュメタルが多数存在。日本での知名度のあるバンドだとAnnihilator、Voivod、Exciter、Razor、Sacrificeなどが有名。
スラッシュというよりカナダのメタルバンド筆頭のアナイアレイター、プログレッシヴスラッシュの代表的バンドのヴォイヴォドは独自のスタイルで影響を与え続けいている。

ブラジルにおいては自国の五輪のセレモニーにも登場する文字通り国民的なバンドとしてはもちろん、世界的な存在になっているSepultura。ブラジルシーンも初期はブラックメタルの要素が強く、Sepulturaもトライバルな要素が入る前は激烈なブラック〜スラッシュメタルであったのが、メタリカと近い境遇を感じさせる。

カヴァレラ兄弟がセカンド・アルバムをリ・レコーディング!

その他ではSarcófago、Korzus、Ratos De Porãoなどブラック〜ハードコアの要素が強いレジェンドバンドはその後のブラジルスラッシュ以外にも影響を与えている。

ここ日本でのスラッシュメタルシーンももちろん外せない。80年代のリアルタイムに結成され未だ衰え知らずのOutrage、United、Doom、Jurasic Jadeやジャパニーズスラッシュの始祖ともいえるZadkielなどは今なお高い人気を誇る。

その他にもCasbah、Dead Claw、Lawshed、Raging Fury、Shellshock、Terror Fectorやブラックメタル的アプローチも強いがグローバルな活動で知られ、日本に留まらず世界中に影響を与えているAbigail、Barbatos、Sabbatなどメジャーアンダーグラウンドを問わずその活躍ぶりはシーンで語り継がれている。

メタルの聖地イギリスではOnslaught、Xentrix、Sabbat(日本とは別のバンド)、Acid Reignなどが代表的だが、当時はアメリカやドイツほどの盛り上がりは見られなかったものの、Onslaughtのハードコアパンクにメタルフレーバーを絶妙な調合により奇跡的に誕生したようなファーストアルバムは一聴の価値あり!

派生したジャンル

クロスオーバー・スラッシュ

元々メタルとハードコアパンクが融合してスラッシュメタルが生まれたのだが、さらにハードコアパンク要素が強化された(メタルよりハードコア成分が強い)
代表的なバンド:Suicidal Tendencies、S.O.D.、初期Corrosion Of Conformityなどが始まりとされるが、アルバムタイトル『Crossover』が語源ともなったと言われるD.R.Iが象徴的な存在とされる。

テクニカル・スラッシュ

複雑なリフ、変拍子、速いテンポ、高度なギターテクニックと複雑な曲構成を特徴とするスラッシュメタル。
代表的なバンド:Watchtower、Coroner、Whiplash、Toxikなど

ブラック・スラッシュ

ダークで荒々しい音、スクリームボーカル、リリックのテーマにおけるブラックメタルの影響をうけたスラッシュメタル。(初期のヴェノムやソドムの様な雰囲気も含む)
代表的なバンド:Aura Noir、Bulldozerなど

デスラッシュ

グロウルボーカル、重厚なリフ、デスメタルの攻撃性とスラッシュメタルの速さを兼ね備えた音楽。
代表的なバンド:The Haunted、The Crownなど

近年のスラッシュメタル

折からのグランジブームやメタリカのブラックアルバムの影響で過激な音楽としての役割はデス・メタルやグラインドコアに移ってしまう。本来のスラッシュメタルは衰退の一途をたどり「スラッシュメタル」と名乗ることは時代遅れとされて「エクストリームミュージック」などと言い換えられたが、その間もスレイヤーはハードコア的なアルバムを出し続け全く日和ってはいなかったし、Machine HeadやSepulturaのマックスカヴァレラの新バンドSoulflyなどグルーヴィーなスラッシュメタル的なバンドが意欲的に活動したり、疾走感こそ弱まれど「スラッシー」な音は表舞台から消えた訳ではなかった。
その他に明らかにスラッシュメタルから影響を受けたLamb Of Godの登場、そして2000年前後でメジャーなバンドでも徐々に疾走感のある作品が登場し、クリエイターやデストラクションを脱退していたフロントマンのシュミーアの復帰作は明らかに90年代のそれとは違う作品であったりするなど80年代の姿を取り戻す動きが起きる。
そして2007年に当時の若手のスラッシュメタルバンドを集めたコンピレーションアルバム『Thrashing Like A Maniac』(邦題 狂気のスラッシュ講座~スラッシャーのためのヘドバン教室~)や『Speed Kills Again』が発売され、勢いのある良質なバンドが一気に世界中に解き放たれる。

特にMunicipal Waste、Toxic Holocaust、Warbringer、Violator、Gama Bomb、Vektorなどはスラッシュメタルリバイバルの筆頭となり、シーンを引っ張り続けている。

そして近年はギリシャから続々と良質なバンドが登場!
Suicidal Angels、Exarsis、Chronosphere、Bio-Cancer、Mentally Defiled、Amkenなど新たなスラッシュメタルの重要シーンとなった。

現行スラッシュメタルレコメンドアイテム

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メタリカのジェイムズ・ヘットフィールドも称賛するジョンブッシュらスラッシュメタルレジェンドが結成したスーパーグループ

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タグ : ハードロック/ヘヴィメタル(HR/HM)

掲載: 2024年08月11日 00:00