遊園地で働いていたサラリーマンが立ち上げた?「ビルボードライブ」に隠された意外な過去
元乃木坂46の生田絵梨花が、2025年1月に「ビルボードライブ横浜」でライブを開催することが決定した。乃木坂46を卒業した後も、舞台やドラマなどでマルチに活躍していた生田。今回は彼女初のビルボードライブ公演となる。
●「ビルボードライブ」と鉄道会社の意外な関係
生田といえば芸能活動を一時休止して東京音楽大学のピアノ科に進学するなど、音楽に対する並々ならぬ情熱を見せてきたタレントだ。その高い演奏技術は小室哲哉からも絶賛されており、芸能界においても屈指のピアニストの1人といえるだろう。今回のライブでも、その卓越したピアノ演奏が存分に披露されることが期待できる。
そもそも、生田がライブをおこなう舞台となるビルボードライブとは一体どのような場所なのだろうか。ビルボードライブは、アメリカで100年以上の歴史を誇る音楽ブランド「ビルボード」の名を冠するクラブ&レストラン。日本では2007年から東京、大阪でグランドオープンし、2020年には横浜にも展開されている。
ビルボードライブの魅力はその高いクオリティにある。海外の一流アーティストの来日公演も頻繁におこなわれ、ジャズ、ポップス、R&Bなど、様々なジャンルの音楽を洗練された空間で楽しむことができる。また観客とアーティストの距離が近く、パフォーマンスを間近で感じられることも魅力のひとつだ。
そんな「ビルボードライブ」を日本で立ち上げたのが、じつは阪神電鉄のサラリーマンたちだったことはあまり知られていない。今から30年以上前、「石橋を叩いても渡らない」と言われていた阪神電鉄の社内で、前身となるジャズクラブ・ブルーノートの事業計画書が提出された。役員の反対や多くの困難が待ち受けていたものの、熱い情熱と行動力、そして少しの偶然を味方につけて、見事「ビルボードライブ東京」をオープンさせたという。
彼らの苦労は、書籍「billboardを呼んできたサラリーマン 電鉄会社の傭兵たちが作った夢の棲家」に詳しく描かれている。会社の指示に従いがちなサラリーマンが、夢を持って挑戦する姿に感銘を受けること必至の一冊だ。
今回の生田絵梨花によるビルボードライブ開催は、彼女の音楽に対する情熱とビルボードライブが持つ高い音楽性との出会いともいえるだろう。ビルボードライブの歴史を知ることで、彼女の演奏をより深く楽しむことができるかもしれない。
掲載: 2024年12月13日 17:00