〈ロック〉な大ネタ大王2 Many DJ's、黒いエレクトロ猫ハウスキャット!
原:個人的には2 Many DJ'sやフェリックス・ダ・ハウスキャットのような、ダーティー・パーティーDJ(?)が旬のアーティストでもあり、注目モノでした。ベルギーからやってきた2 Many DJ'sは大ネタ大王。現場でどんなネタをプレイしていたか、挙げてみましょうか(皆で2 Many DJ'sがプレイした曲を挙げてみる)。
・ニュー・オーダー“Blue Monday”
・ジャスティン・ティンバーレイク“Like I Love You”とビヨンセ“Crazy In Love”をマッシュ・アップ(合体)したブートレグ・トラック
・カイリー・ミノーグ
・ニルヴァーナ“Lithium”
・808ステイト“Pacific”
・ジョッシュ・ウインク“Higher State Of Conciousness”
・西城秀樹“YOUNG MAN(Y.M.C.A.)”
・キル・ビルのサントラ収録曲
青:2 Many DJ'sは、(CDでは)もうちょっとロックっぽい前印象だったんだけど、意外に4つ打ちを硬派に鳴らすハウス~テクノをベースにしたプレイだった。
原:アメリカのヒットR&Bもかけていたけど、お客さんの中ではそれほど引っかかっている人はいなかったみたいですね。
山:やっぱり、ニルヴァーナ“Lithium”をかけた時が一番盛り上がった(笑)。彼らは二人とも〈俺が俺が〉って感じでヘッドフォンを奪い合っていて、その辺がまさに〈ロック〉な奴らという印象だった。DJセットの冒頭に、日本語の声ネタ・サンプルをプレイしたら聴衆がすごい盛り上がって、その時もかなり得意顔で(笑)。テクノの人はもうちょっと冷静じゃないですか。フューチャー・ショックも二人組だったけれど、2 Many DJ'sより全然インテリっぽい感じ。
原:一方、フェリックス・ダ・ハウスキャットは〈エレクトロ・クラッシュの人〉という一面と、アフロヘッド名義での黒いハウス・トラッカーの一面をもっているのでどうくるかな? と思ったんですけど。意外にも〈ロック野郎〉でしたね。
青:ベッタベタにニュー・ウェーヴだったね。ラプチャーやニュー・オーダー、フィッシャー・スプーナーもかけていたな。
内:フェリックス・ダ・ハウスキャットは唯一のブラック・アーティストだったけれど、いい意味で浮いてましたよね。
原:なるほど。さて、今年はロック・ファンにアピールできるという統一感がありながらも、色々ヴァリエーションに富んでいましたね。来年に期待するものはどうですか?
内:アンダーワールドが終わった後、会場の2階は野戦病院みたいになっていたね(笑)。
山:来年は会場内のゴミ問題なども改善されるといいですね。〈FUJI ROCK〉のようなピースフルな雰囲気がでてくると嬉しい。
原:となると、来年は新譜リリース予定のプロディジーとかにも是非出てほしいですね。
青:でも彼らが出演したら、みんな暴徒になっちゃうでしょう(笑)
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