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第27回 ─ アレサ・フランクリンに新たな輝きを与えたアリスタ時代と数々のコラボ

アレサ祭りはまだまだ続く……?

連載
IN THE SHADOW OF SOUL
公開
2008/01/24   20:00
ソース
『bounce』 294号(2007/12/25)
テキスト
文/出嶌 孝次

 さて、左掲の紙ジャケ以外にもアレサ作品はドッと出ています。まずは本文でも触れられている、R&B評論家のデヴィッド・ネイザンが編纂したコンピ『Dedicated To Soul』(Expansion)。ここでは83年作『Get It Right』制作時のアウトテイク“The Wind”がピックアップされていて、ルーサー・ヴァンドロスの未発表仕事としても聴き逃せません。

 もちろん未発表という意味では、日本盤化されたレア&未発表曲集『Rare & Unreleased Recordings From The Golden Reign Of Queen Of Soul』(Atlantic/Rhino/ワーナー)に敵うブツはそうそう出てくるもんじゃないでしょう。デモやアウトテイクを既発ヴァージョンと照らし合わせるマニアックな愉悦も約束されつつ、レアさ云々じゃなく聴く者をシンプルに酔わせる歌そのもののパワーが素晴らしいので、ビギナーにもオススメしたいかも。

 同時に71年作の豪華版『Live At Fillmore West(Deluxe Edition)』(Atlantic/Rhino/ワーナー)も日本盤化されましたが、こちらは2006年に2枚組/4枚組の2ヴァージョンでリイシューされた2枚組エディションです。まだアトランティック時代は通常アルバムの復刻すら手つかずのモノが多いんですが……2008年には60年代前半のコロムビア音源も掘り返されるそうで、一方では新作の噂もアリ。祭りはまだまだ続きそうですよ。