老舗レーベル、R&Sから鮮烈なデビューを飾ったテクノ・ゴッド、ケンイシイの日本上陸15周年を記念したイヴェント〈CLASH49 feat. KEN ISHII 15TH ANNIVERSARY SPECIAL〉が東京・新木場ageHaにて開催された。石野卓球やデリック・メイなど、多くの盟友たちが祝福した当日の模様を、bounce.comでは詳細にレポートいたします!
ケンイシイの日本デビュー15周年を記念したスペシャル企画として開催されたこの日の〈CLASH〉だが、その目玉は何といっても御大自身によるライヴとDJの2段構えによるパフォーマンス。特に彼がライヴを行うのは約2年ぶりとのことで、テクノ好きならば期待に胸が膨らむのは当然と言えるだろう。ラウンジには、オープンの23時から早くも生粋のパーティー・フリークたちが詰め掛け、美味しいお酒とグッド・ミュージックに酔いしれながら、今宵体験するであろう熱狂のパーティーへと思いを巡らせていた――。
時計の針が0時を指したのと同時に、パーティーの舞台となる会場への扉は開かれた。この日はラウンジもあわせて4か所にDJブースが設置されていたが、そのなかでもメインにあたる〈ARENA〉は、ケンイシイと共に日本のテクノ・シーンを長らく支えてきたヴェテラン、DJ WADAのプレイで幕開け。ダビーな音響処理を施されたディープなミニマル・トラックを中心としたセットは、夜の波を見つめているかのように深い心地良さを呼び起こしてくれる。
その深遠な世界に延々と身を浸していたい欲求を抑えながら、ひとまずその場を離れて他のブースもチェック。テント・スペースでは、ライヴ・ペインティングなども交えたイヴェント〈breath Night〉を開催。飾り付けなどもDIY精神に溢れた感じで、サイケ・トランス寄りのアッパーなサウンドと共にアーティスティックな空間を演出していた。外の〈WATER BAR〉では、i-depのHiroshi Nakamuraがエレクトロ系のファンキーな選曲で腰をグイグイと刺激。ベリーニ“Samba De Janeiro”などの反則級の楽曲も挟んだ陽気な攻めがとにかく素晴らしく、満天の星空の下という最高のシチュエーションも相まって笑みが止まらなかったぞ!
そんなこんなでかなり身体も温まってきたので、お次は〈ARENA〉へと戻って石野卓球のDJを堪能。直前のDJ WADAのプレイを引き継いでか、いつもよりもダークで退廃的なムードの漂う大人な選曲だ。流石は安定感のあるミックスで、ジワジワと熱が込み上げてくるようなグルーヴを紡ぎ、いつのまにか人で溢れかえっていたフロアを、じっくりと時間を欠けて温めていく。いやあ、いい仕事してますな!
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