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第48回――フィリーの真髄

そもそもフィリーのイメージを作り上げたのは?

連載
IN THE SHADOW OF SOUL
公開
2010/09/28   19:10
更新
2010/09/28   19:11
ソース
bounce 324号 (2010年8月25日発行)
テキスト
文/出嶌孝次

 

今回のページの主旨もあって大きく掲載はしていませんが、新しいスタンダードを楽しむうえで、初期PIRの定番作品たちが醸し出す最大公約数的な〈フィリー・ムード〉が重要であることもまた間違いありません。PIR作品ではありませんが、日本でも別格的な支持を誇るフィリー・スウィート御三家=スタイリスティックス、デルフォニックス、ブルー・マジックの3グループも大前提です。オージェイズの“Back Stabbers”(72年)や“Love Train”(73年)、ビリー・ポールの“Me And Mrs. Jones”(72年)、ロック・アクトによるカヴァーも多いハロルド・メルヴィン&ザ・ブルー・ノーツ“If You Don't Know Me By Now”(72年)、日本でもヒットしたスリー・ディグリーズの“When Will I See You Again”(74年)、そしてMFSBの全米No.1ヒット“TSOP(The Sound Of Philadelphia)”(74年)などはいずれもこの時代のポップスを代表する名曲と言っていいもの。このあたりの基礎(?)も踏まえれば、別ページで紹介している〈その先〉がもっと楽しめるはずですよ。

 

▼関連盤を紹介。

左から、スタイリスティックスの71年作『The Stylistics』(Avco)、デルフォニックスの2in1盤『The Delfonics/Tell Me This Is A Dream』(Kent)、オージェイズの72年作『Back Stabbers』、ビリー・ポールの72年作『360 Degrees Of Billy Paul』、ハロルド・メルヴィン&ザ・ブルー・ノーツの72年作『Harold Melvin & The Blue Notes』、スリー・ディグリーズの73年作『The Three Degrees』(すべてPhiladelphia International)、MFSBのベスト盤『Love Is The Message: The Best Of MFSB』(Columbia)

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