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4AD

ディスクガイド――(4)

連載
Discographic
公開
2010/10/15   14:11
更新
2010/10/15   14:20
ソース
bounce 325号 (2010年9月25日発行)
テキスト
ディスクガイド/柴田かずえ、妹沢奈美、村尾泰郎

 

M.WARD 『Hold Time』 4AD(2009)

プロデューサー/ギタリストとしてのゲスト参加も含め、オルタナ寄りのフォーク~カントリー~ロックを繋ぐUSシーンの要人。シー&ヒムのズーイーも参加したこのソロ6作目、夏の終わりの空気にも似た〈瞬間〉を描く腕は流石だ。マージのイメージが強いが、前作より欧州は4AD配給。*妹沢

CAMERA OBSCURA 『My Maudlin Career』 4AD(2009)

長年お世話になったエレファントを離れ、まさかの4AD入りしたグラスゴーのネオアコ・バンド。夢見がちでちょっぴり感傷的な旋律と、ストリングスなどをまぶした豪奢なアレンジによって60年代への憧れを丸出しにした本作が、レーベルに爽やかな風を運んでくれた。*柴田

THE BIG PINK 『A Brief History Of Love』 4AD(2009)

ロンドン出身の2人組によるデビュー作。ギター・ノイズやシンセが織り成すダークなシューゲイザー・サウンドは、まさに4AD直系のゴス美学を感じさせるもの。そこにヒップホップやテクノから影響を受けたビートが加わって漆黒のグルーヴが生まれている。*村尾

THE NATIONAL 『High Violet』 4AD(2010)

90年代後半からUSインディー・シーンで地道に活動してきた彼らの移籍作。知的な詞世界とバリトン・ヴォイスを引き立てるドラマティックなサウンドに、ニューウェイヴ・テイストを盛り込んだ内容は〈いかにも4AD!〉といった感じ。神秘の闇へと吸い込まれていく……。*柴田

ARIEL PINK'S HAUNTED GRAFFITI 『Before Today』 4AD(2010)

アニコレに認められたローファイ王子、アリエル・ピンクが結成したバンドの初作は、彼のアイデアを満載した原案をメンバーがしっかり肉付けしていったもの。妄想のヒット・チャートみたいにヴァラエティー溢れるナンバーが次から次へと溢れ出す。*村尾

 

ANNI ROSSI 『Heavy Medow』 4AD(2010)

スティーヴ・アルビニのプロデュースによる初作が評判を呼んだアンニの、出来立てほやほやな2作目。原稿を書いている時点ではっきりとしたクレジットは不明だが、サウンドは前作の延長線上にあるフォークを軸としたドリーミー・ポップ。彼女自身が演奏するヴィオラも気持ち良い。*柴田