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Tower to the People[1] AOR & ROOTS ROCK

11月17日にリイシューされた12枚はこちら!!――(1)

連載
タワレコ良盤発掘隊
公開
2010/11/26   13:34
更新
2010/11/26   13:35
ソース
bounce 326号 (2010年10月25日発行)
テキスト
ディスクガイド/鈴木智彦(副隊長)

 

ANDY GOLDMARK 『Andy Goldmark』 Warner Bros./ワーナー(1973)

激レアなオリジナル・アナログがシンガー・ソングライター・ファン垂涎の的だった一枚である。ランディ・ニューマンやハリー・ニルソンの系譜を受け継いだアンディ・ゴールドマークの初作。ゲイリー・アッシャーの手によるノスタルジックで格調高いアレンジ、LAの一流スタジオ・ミュージシャンによる洗練されたサウンド、ロマンティックでメロウな歌声——ノーマン・シーフが撮影したセピア調の美しいジャケットそのままの世界が広がる幻の名盤だ。

EYE TO EYE 『Eye To Eye』 Warner Bros./ワーナー(1982)

女性ヴォーカリストのデボラ・バーグとキーボード奏者のジュリアン・マーシャルが組んだ男女ユニットのファースト・アルバム。プロデュースをゲイリー・カッツが手掛け、バックの演奏陣にはドナルド・フェイゲンやジェフ・ポーカロ、チャック・レイニー、リック・デリンジャーなど、スティーリー・ダンやフェイゲンのソロ作でお馴染みのメンツが名を連ねている。フェイゲンの『The Nightfly』を愛する人にはど真ん中ストライク!な名品だろう。

MICHAEL RUFF 『Once In A Life Time』 Warner Bros./ワーナー(1984)

キーボーディスト兼アレンジャーとして、さまざまなAOR系アーティストのバックを支えてきた名裏方のファースト・ソロ・アルバム。鮮やかなハイトーン・ヴォーカルと、ジワジワと深く胸に染み込むようなアーバンなメロディーが、フュージョン感覚の洗練されたサウンド(プロデュースはトミー・リピューマ!)に美しく映える、AORの隠れ名盤だ。親交の深い盟友ラリー・ジョン・マクナリーが作曲とバッキング・ヴォーカルでゲスト参加している。

BERNIE TAUPIN 『He Who Rides The Tiger』 Asylum/ワーナー(1980)

エルトン・ジョンのソングライト・パートナーとして著名な英国生まれの作詞家、バーニー・トーピン。アーティストとしては極めて寡作な彼のセカンド・アルバムがこちら(前作は詩の朗読アルバムだったので、彼の歌が聴けるのはこれが初めて!)。盟友エルトンやビリー・ジョエルにも通じるドラマ性のある楽曲、不器用だけど朴訥とした誠実さが滲み出た歌声、ダイナミックなロック・テイストに溢れるAORサウンド——すべてが味わい深い、知られざる名作!

ROBBIE DUPREE 『Robbie Dupree』 Elektra/ワーナー(1980)

マイケル・マクドナルドをさらに歯切れ良くして、センティメンタルな感覚を加えたようなブルーアイド・ソウルな歌声が魅力のロビー・デュプリー。このファースト・アルバムでは、そんな歌声と元クラッキン~リック・チュダコフ&ピーター・バネッタ・コンビの手によるフュージョンとロックを完璧にブレンドしたファンキー&メロウなアーバン・サウンドの相性も抜群だ。当時の日本の音楽ファンがもっとも好んだ(大ヒットしたのも日本だけ)AORの典型!

MICHEL BERGER 『Dreams In Stone』 Atlantic/ワーナー(1982)

ヴェロニク・サンソンや夫人でもあったフランス・ギャルとのパートナーシップで知られるフレンチ・ポップ界の革命児がLA録音を敢行して作り上げた、キャリア上でも異色の一枚である。スティーヴ・ルカサーやジェフ・ポーカロ、バジー・フェイトン、ビル・チャンプリン、ジェニファー・ウォーンズ、ロベン・フォード、ビル・ウィザース、ニール・ラーセンら参加ミュージシャンも豪華。AORファンはもちろんフレンチ・ポップ好きにも聴いてほしいAOR名品だ。

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