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トニ・トニ・トニとは何か?

ディスクガイド――(1)

連載
Discographic
公開
2011/06/01   18:00
更新
2011/06/03   23:57
ソース
bounce 332号 (2011年5月25日発行)
テキスト
ディスクガイド/池谷昌之、出嶌孝次

 

TONY! TONI! TONE! 『Who?』 Wing/Mercury(1988)

同郷のフォスター&マッケルロイが全面関与したデビュー作。歌って踊れるイキの良いアイドル・バンドといった位置づけの作品で、ニュー・ジャック・テイストのやんちゃなアップに若きラファエルの青臭い歌声が乗る。*池谷

TONY TONI TONE 『The Revival』 Wing/Mercury(1990)

大半を自身たちでプロデュースし、それらがヒットしたことでアーティスティックな自作自演バンドとしての評価も得た2作目。スライやPファンク、スウィート・ソウルからの影響が滲む楽曲に彼らの本質が垣間見える。*池谷

TONY TONI TONE 『Sons Of Soul』 Mercury(1993)

70年代への憧憬と巧みなアプローチで90年代における新しいソウルを示し、後のニュー・クラシック・ソウルの先鞭となった重要作。生音感覚のR&Bや躍動的なファンク、そして代表曲“Anniversary”などのスロウも充実。*池谷

TONY TONI TONE 『House Of Music』 Mercury(1996)

ジャケにも大人数が写るように、ラファエルが自分のバンドと作った曲と、残る2人の主導曲がハッキリ分かれた最終作。ただ、唯一トリオの揃い踏みで録られた“Thinking Of You”の温かい美しさは舞台裏をまるで感じさせない! *出嶌

LUCY PEARL 『Lucy Pearl』 Pookie/Beyond(2000)

ラファエル、ATCQのアリ、元アン・ヴォーグのドーン・ロビンソンの3人による夢のユニットの唯一の作品。ヒット曲“Dance Tonight”などで聴ける生音感に溢れたスタイリッシュな音像はいまもまったく古びない。*池谷

DWAYNE WIGGINS 『Eyes Never Lie』 Motown(2000)

ほとんど忘れられているが初期デスチャの後見人的な存在でもあったお兄ちゃん。この唯一のソロ作では社会派なリリックと瀟洒なストロークを絡めた流れるようにスム……って廃盤なんで、これぐらいは誰か復刻してください。*出嶌

RAPHAEL SAADIQ 『Instant Vintage』 Universal(2002)

いままで溜めていた膨大なアイデアを詰め込んだ印象の、緻密な作りの初ソロ作。ディアンジェロをはじめ豊富なゲストたちと織り成す、〈ゴスペルデリック〉と銘打った優雅なネオ・ソウルにラファエルの才気が迸る。*池谷

RAPHAEL SAADIQ 『All Hits At The House Of Blues』 Pookie(2003)

メジャーに切られた勢いで自主レーベルを正式に立ち上げ、その第1弾リリースとなったライヴ盤。トニ・トニ・トニやルーシー・パールも召還し、全キャリアから自在に名曲ラッシュを仕掛ける様は圧倒的! *出嶌

 

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