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トニ・トニ・トニとは何か?

ディスクガイド――(2)

連載
Discographic
公開
2011/06/01   18:00
更新
2011/06/03   23:57
ソース
bounce 332号 (2011年5月25日発行)
テキスト
ディスクガイド/池谷昌之、出嶌孝次

 

RAPHAEL SAADIQ 『Ray Ray』 Pookie(2004)

74年のあるブラック・ムーヴィーに着想を得たというが、これは自身のソウル~ファンク馬鹿ぶりを直球で表すための確信犯的な体裁。トニーズが標榜したソウルを一人で軽やかに示し、粋な洒落者ぶりも魅せたソロ2作目だ。*池谷

TRUTH HURTS 『Ready Now』 Pookie(2004)

アフターマスから登場した豪傑女性シンガーのプーキー移籍作。ラファエルの関与も当然あるが、『Stone Rollin'』の“Good Man”で歌うトーラ・スティンソンが夫のアロンゾ・ジャクソンと共に曲作りで活躍している点に注目したい。*出嶌

O. COOPER 『O. Cooper』 Behind Gates(2004)

下掲のオーティス&シャッグの片割れが発表していたソロ作。オークランド・ファンクの薫りが濃密に漂うスマートなインディー・ソウル作品となっていて、完成度も上々だろう。復活したというデュオでの新作にも期待したい。*出嶌

OTIS & SHUGG 『We Can Do Whatever』 Expansion(2005)

オークランドの同郷、ラファエルの送り出したデュオが90年代に完成させていたとされる初作。ラファエルがギターやコーラスで整えたという、レイドバックなメロウ・ソウルとGファンク風味とが程良くミックスされた逸品だ。*池谷

AMAR KHALIL 『Where There's A Will, There's A Way』 Earmark(2006)

ラファエル脱退後のトニーズでリード・シンガーを務めるエイマーのソロ作。ウィギンズ兄弟の甥だけあって、佇まいも柔和な歌い口もモロに同じ血が流れている感じ。心地良いベイ・ソウル・ムードに浸れる。*出嶌

JOSS STONE 『Introducing... Joss Stone』 Virgin(2007)

ファミリーというかプロデュース作だが……ラファエルが外部アクトのアルバムを丸ごと手掛けた希有な逸品として重要。彼女のロウ・ソウルと邂逅したことが『The Way I See It』以降の志向に作用した点も見逃せない。*出嶌

RAPHAEL SAADIQ 『The Way I See It』 Columbia(2008)

レトロ感の再現ぶりが話題を呼んだソロ3作目。ただし単なる懐古趣味でなく、ラファエル流の乾いたギターが映えるモダンな聴き味で、過去遺産に敬意を払いつつもあくまで彼自身に染み付いたソウルを発露している。*池谷

SAM BOSTIC 『Soul Supreme』 Expansion(2008)

ティモシー・クリスチャン・ライリーの導きで96年にデビューしたグループ、アートゥン・ソウルのリード・シンガーによるソロ作。トニーズ直系のソウル・マナーやラファエル・サディークとの共作曲など聴きどころは多い。*池谷

 

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