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STUDIO APARTMENT

STUDIO APARTMENTの華麗なるアルバム遍歴をおさらい

連載
360°
公開
2012/02/29   00:00
更新
2012/02/29   00:00
ソース
bounce 341号(2012年2月25日発行号)
テキスト
ディスクガイド/出嶌孝次


STUDIO APARTMENT 『PARAISO TERRESTRE』 RD(2002)

前年のシングル“Voz Dos Anjos”からこの初作にかけてのSAは、ブラジル趣味の強いクロスオーヴァー・ジャズ集団という見られ方をされていたものだ。生音の豊潤な音色を活かしたディープで洒脱なプロダクションは、同時期のダ・ラータやピターあたりに通じる気も。

 

STUDIO APARTMENT 『WORLD LINE』 NEW WORLD(2004)

ボトムを強化してハウシーな快感も掌握し、2人のめざすラインを見定めた実質的なスタート地点の一枚。モニーク・ビンガムをフィーチャーした陽性の“Flight”はブレイズやダニー・クリヴィットのミックスCDにも収録され、SAを世界に連れ出すきっかけになった。

 

STUDIO APARTMENT 『PEOPLE TO PEOPLE』 NEW WORLD(2005)

ステファニー・クックを迎えた“One True Love”、ジョイ・カードウェルとの“Love Is The Answer”という大曲をモノにし、ソウルフルなNYディープ路線へと華やかに傾倒したサード・アルバム。横溢する洗練性をもって以降の日本産ハウスの規範にもなった傑作だ。

 

STUDIO APARTMENT 『FOR HER FOR HIM FOR YOU』 Apt./NEW WORLD(2007)

他フィールドのリミックス仕事も急増するなか、地に足を着けて前作をアップグレードした大作。ふたたびモニークを招いた優雅な“Found Him”を導入に、キマラ・ラヴレース、ブレイズ、AKらを従えた豪勢なグルーヴが熱気たっぷりに紡がれている。

 

STUDIO APARTMENT 『The Rising Sun』 King Street(2008)

NYのキング・ストリートから出た海外デビュー作。ラスマス・フェイバーやクエンティン・ハリスらのリ ワークも交えて過去のヴォーカル・アンセムを集大成したフロアライクなベスト盤という趣きか。同年にはディフェクテッドの〈In The House〉シリーズにも登板!

 

STUDIO APARTMENT 『2010』 Apt./NEW WORLD(2010)

3年ぶりとなったオリジナル作。ディフェクテッドから先行リリースしたヤズミーンとの“Sun Will Shine”などは前作までのラインを受け継ぐものだが、スティーヴィー・ホアンや福原美穂も迎えてリスナー層や作風の幅を広げんとする試みはこの時点でも模索されていた。

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