NEWS & COLUMN ニュース/記事

【第7回】――LinQでサクラサク!

連載
ZOKKON -candy floss pop suite-
公開
2012/02/29   00:00
更新
2012/02/29   00:00
ソース
ソース: bounce 341号(2012年2月25日発行号)
テキスト
雑談/ピ~ス!久保田 × 出嶌孝次


新しい季節、新しい物語がいよいよ実を結ぶ!!



Zokkon_LinQ_A



出嶌「秋田恵里(SUPER☆GiRLS)さんの卒業にマジ泣きしてきたとこですよ……。理由は違いますけど、同日にはAKBの件もあったり、それぞれの@運命というか……まさに卒業シーズンってことですかねえ」

久保田「アイドルの場合、この時期に限らないイヴェントだけどね(笑)。でもまあ、えりりんの卒業は、映像で観てるだけでもグッときたわ」

「3月にDVD化ですよ! で、卒業というのは曲の主題としても普遍的なものです」

「森昌子とか……って、古すぎるか。菊池桃子に斉藤由貴に……」

「“春なのに”とか」

「やんごとないねえ。90年代〜2000年代初頭だとパッと思い出せるのはSPEEDぐらいだけど、また増えてきてるよね。DLHの“デモサヨナラ”とか」

「℃-uteの“甘酸っぱい春にサクラサク”が入ったアルバムも出たし、さくら学園も直球ですし。で、DLHには名曲“Winter Blossom 〜冬の桜〜”もありますけど、AKBの桜シリーズ以降、〈さくら〉が出会いや別れを象徴する記号/季語として完全に定番化してます」

「うんうん。でも、今年のAKBは〈さくらソング〉じゃなかったね。バンド名が〈Baby Blossom〉って若干引っかけてはいるけど」

「って流れで、〈さくらソング〉の新定番となるべく、LinQのニュー・シングル『さくら果実/Sakura物語』が出るわけです。今回はLinQ QtyとLinQ Ladyという内部チームがそれぞれ歌う格好で」

「いわゆる若手組=Qtyとおねえさん組=Ladyね。光とGENJI的な」

「九州にもグループが増えてきましたが、そのなかでもどうですか?」

「やけんど、福岡のご当地アイドル言うても、地元だけで盛り上がっとけばよかろーもん!的な小さかグループじゃなかよね。それは曲を聴けばわかるっちゃん。ライヴやけん盛り上がる!的な曲もあれば、CDっていうパッケージんなかでも十分説得力がありんしゃあものもあるし。とにかく自由度が高いっちゃんね」

「いままでのLinQ曲だとどれが好きですか?……って、その前に喋り方を戻して!」

「えーと、T-Paletteから出て初めて音源を聴いたんだけど……“きもち”かな。世に数あるアイドル・ラップのなかでも傑作じゃない?」

「ですね。あれこそ労働讃歌ですよ!」

「でもまあ、“カロリーなんて”とかはまったくタイプの異なる、言うなれば王道アイドル・ポップだし、手の内が読めないのがこのグループの魅力だったりするんだろうね」

「その意味では、卒業/入学を歌うQtyの“さくら果実”も“きもち”系統だと言えそうです。在宅リスナー向けの聴き心地が用意されてるというか」

「すごくスマートで洒落たエレクトロ・ポップだよ。これもある意味、読めない、読ませない手の内のひとつなんだろうね。曲の質は高いし、活動はライヴ主体なのに、現場だけを前提とした曲作りをしていないのがむしろイイ!」

「Ladyの“Sakura物語”はどうです?」

「ドラムンベース調にもビックリだけど、オリエンタルなせつなメロが効くわ〜」

「桜の艶やかさを借景してる点で、坂本冬美の“夜桜お七”を思わせるというか……めちゃくちゃスムースでいいですよねえ」

「ライヴ・アイドルの楽曲ってタテノリに偏りがちな印象も相変わらずあるんだけど、こうやって色っぽいダンス曲で攻めてくるのが頼もしい! 高いハードル設定してるよね。僕もライヴは未見なので、次のUNITでハジメマシテするのを楽しみにしてます!」

「てなわけで、いよいよ全国区に駒を進めるLinQの連載がウェブで始まるのでチェックしてくださいね。そして卒業といえば……服部さやかさん、お疲れさまでした!」



▼関連盤を紹介。

左から、Dorothy Little Happyの2012年作『デモサヨナラ2012』(avex trax)、℃-uteのニュー・アルバム『第七章 「美しくってごめんね」』(zetima)、さくら学院のニュー・シングル“旅立ちの日に”(ユニバーサル)

▼LinQのシングル。

左から、“ハジメマシテ”(LinQ)、“カロリーなんて”(T-Palette)

記事ナビ