こんにちは、ゲスト

ショッピングカート

NEWS & COLUMN ニュース/記事

(第2回)ユニットが2つあるんですか?

連載
LinQにQつのQuestion!
公開
2012/03/07   18:01
更新
2012/03/07   18:01
テキスト
インタヴュー・文/出嶌孝次


linq2-4



結成から1年に満たないキャリアながら、九州・福岡から全国区にリンクし、猛スピードでQ成長する30人超の大所帯グループ、LinQ。タワレコのアイドル・レーベル=T-Paletteから2月29日にリリースしたシングル『さくら果実/Sakura物語』が、オリコンのデイリーで最高4位、ウィークリーチャートで総合15位という好成績を達成したばかり! そんなわけで、九州感全開でQ週間連載も2週目に突入。今回もLinQならではの魅力を多方面から掘り下げて、そのQ浮上の秘密にQ接近しますよ!


・連載の第1回「LinQって何ですか?」はこちらから!



年齢の幅のおかげで、気に入ってもらえる機会が増えた



東京は代官山UNITでのワンマンを大成功に導き、リリース・イヴェントで東名阪のファンを魅了したばかりのLinQですが、その原動力となったシングル『さくら果実/Sakura物語』は、18歳以上のメンバーから成る〈LinQ Lady〉と、高校生以下から成る〈LinQ Qty〉という2つのユニット各々の楽曲をカップリングした構成でした。今回はLinQの特色でもあるその両ユニットについて、引き続き運営チームに訊いてみましたよ。



LinQ_A1P
Photo by Kayoko Yamamoto



Q. 今回の『さくら果実/Sakura物語』が各ユニットの曲を収録した両A面形式ですね?

「こういうリリースはどれだけニュースにできるかというところもあるので、今回はちょっとした話題のフックを作るために、2チームあるというLinQの特色を活かすシングルにしたかったんです。Qtyの“さくら果実”は公演でずっとやっていた曲ですが、ちょうどもう1曲〈さくら〉の曲を作ろうという話も浮かんでいたので、Ladyの曲をカップリングして、ユニットが対決する構造の“Sakura物語”を作ったんです」


Q. 年齢差のあるメンバーが混在したり、チーム制のある大所帯グループは他にもいますが、ハッキリと年齢で2つに分けたのはなぜですか?

「デビュー公演の準備をしていた間に、楽曲プロデュースをお願いしていたeichiさんから曲が上がってきてて、それが僕らの思い描いていたアイドルっぽいものではなかったんですね。いちばん最初に聴かせてもらったのは“Let's feel together”で、〈うわ、これ完全にアイドルじゃない! でも中身はお任せすると言ってeichiさんに頼んだし……〉と悩んだんです(笑)。でも、曲はすごくいいので、どうしようかと思いつつ、上原あさみや奥村ゆい、深瀬智聖なんかの年長組にはダンスを習ってきてた子が多かったので、こういう大人っぽい曲は彼女たちのパフォーマンスを中心に見せられればいいなと。だから、もともと曖昧に年長/年少で分ける考えはあったんですけど、曲が出来上がってくるなかで、そのアイデアやユニットごとの個性が明確になっていった感じですね。あと、歌詞の面でも“pretty woman”みたいな〈もっといい女になって後悔させてやる〉系の内容を12、3歳の子が歌っても説得力がないですから。結果的にはいまの〈アイドル〉のイメージをいい意味で裏切れましたし、曲のヴァラエティーも広がって良かったです。LadyとQtyというネーミングは、上原あさみがLinQっていう名前を考えてから、いろいろもじって運営サイドからもアイデアを付け加えていくなかで生まれたものですね」


Q. ユニット分けによって、あらかじめどのような効果を見込んでいましたか?

「年齢の幅を広く設定することで、社会経験もあるお姉さんたちの姿を見せることで、下の子たちの意識が成長する速度を上げたかったですね。やっぱり上のお姉さんたちを見て、妹たちも育つというか。世代によって感覚も全然違いますし、どうしても中学生や高校生って、運営サイドの大人が言うだけでは扱いが難しいですから(笑)。才能だったり運だったり努力量で決まる部分はあるんですけど、それ以前のプロ意識や一般常識というか、メンバーにはあたりまえのことをあたりまえにやれる普通の意識を身に付けてもらいたいんです。LinQはメンバーもそうですけど、運営サイドも手探りで素人が始めたような格好ですし、メジャーな事務所さんのように〈僕らについてくれば必ず成功させてやる〉みたいな約束は正直できません。だから、オーディションでメンバーの親御さんたちにも僕らが約束できることっていうと、そういう部分なんですね。どの子もLinQじゃなくなってからの人生のほうが絶対に長い。芸能活動をするにしても、別の道に進むにしても、結婚したりお母さんになったりするにしても、LinQにいた経験やそこで学んだことが、その後の人生にとって必ず経験値としてプラスになるようにしたいと思っています」


Q. 予想外の効果を感じた部分はありましたか?

「グループ全体がめちゃくちゃ仲良くなったことですね。たぶん同世代の女の子が大勢集まっていると、どうしてもお互いをライヴァル視してギスギスしてしまう可能性もあると思うんですけど(笑)、世代がばらけているから、そういう意味での競争にはならないんですね。それはデメリットでもあるのかもしれないんですけど。お互いに気配りできているというか、そういう仲の良さってのはファンの皆さんにも伝わっているところだと思います」


Q. 運営チームから見て、LadyとQtyでファン層の大きな違いは感じますか?

「Ladyのメンバーがいることによって、いわゆるアイドルヲタ以外の人たちにも気に入ってもらえる機会が増えたなと思います。福岡では特にそうなんですけど、〈こういう現場は行ったことないけど、LinQはおもしろいから来てます〉みたいな方が多いんですね。例えば一ノ瀬みくはLinQ以前にキャンペーンガールの仕事をやってたりして、その時代からのファンの皆さんが友達を誘って来てくださったり、そういう話を聞くと嬉しくなりますね。LinQはデビュー公演の時から〈LinQコイン〉を使って個々に物販をやっていて、最初の頃はどうしても高木悠未ら年少組の行列がすごくて、お姉さん組にはほとんど列が並ばなかったんです。でも徐々に状況が変わっていって、福岡ではもう年長メンバーのほうが物販のお客さんが多いぐらいなんですね。去年“カロリーなんて”のキャンペーンで東京に来た時も最初は同じような感じだったのが、今回の様子を見てるとだいぶ平均化されていってるように思います」