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(第3陣)松山決戦 VS ひめキュンフルーツ缶――伊予国・松山の城下町を汗色に染めた、酸欠上等一騎打ち!

汗だくだくのロイヤルランブル状態!

連載
アップアップガールズ(仮)対バン行脚(仮)
公開
2013/03/25   13:00
更新
2013/03/25   13:00
テキスト
文/土屋恵介、写真/Susie


汗だくだくのロイヤルランブル状態!



決戦の場、松山サロンキティは、ご存知の通り、ひめキュンの本拠地。それだけでなく、無数のロック・バンドがしのぎを削ってきた四国有数のライブハウスである。先人たちの流した汗が染み込んだステージで、アプガとひめキュンの女の熱き戦いが始まった。



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先攻のアプガは、“overture(仮)”から、みずからの原点に立ち返るように初オリジナル曲“Going my ↑”を叩き込む。白の(仮)タンクトップに革ジャン、デニムのショートパンツという衣装からもロック魂をアピール。メンバーの表情もイキイキしており、ダンスの揃い具合や、ターンの切れもばっちり。立て続けに披露したのは“バレバレ I LOVE YOU”。7人は楽しいアップチューンを、歌もダンスも視線もキュートにパワフルに観客に投げかける。超満員札止め状態の会場は、すでに大ヒートアップ。MCタイムでは、中学卒業を迎えた新井におめでとうの想いを込めて、会場全体が青のサイリウムに包まれるサプライズもあった。



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そして“マーブルヒーロー”からは、アプガの十八番、連続波状攻撃の始まりだ。“夕立ち!スルー・ザ・レインボー”では、突き抜けるメロディをメンバーがステージ前方ギリギリで歌い、“リスペクトーキョー”では、新井の「松山なう!」が飛び出す。“チョッパー☆ チョッパー”では、会場全体の手を振りまくりお祭り状態が松山でも繰り広げられた。佐藤と古川の煽りからの“UPPER ROCK”で、会場のテンションはますますアップ。メンバーのダンスの蹴り足の勢いもよく、佐保の〈ヤー!〉の声もかなりの力強さ。佐藤の〈まだまだ行くよー!〉の声から必殺の“アッパーカット!”。もはや会場の汗度数は150%。攻め手を緩めないアプガは“お願い魅惑のターゲット”を披露。もはや全員がオフェンスに回ったサッカーのごとく、モニタースピーカーに足をのせ、ステージ左右に動き回って、前のめりで観客と歌と歓声を超ハイボルテージで交歓する。そして最後は、ポップで爽やかな“サイリウム”。パキッというサイリウムを折る音が、すでに感動的だ。カラフルな光とハッピーなメロディで会場全体を包み込み、アプガのライヴはフィニッシュ。



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さて、対するひめキュンは、袖を切った白いパーカーにフワッとしたスカートとリングシューズという出で立ちで、“アンダンテ”からガンガン飛ばしていく。切れ味鋭いダンスといい伸びのある歌といい、かなりのフレッシュ感。“ワタシダイイチキボウ”の個々のパワーも強烈だ。そして5人が一体となって“ストロベリーKISS”とかなりの激しさで攻めていく。“恋の微熱”では大人なムードを出したかと思えば、ポップな“フリーノート”、パワフルな“YEAH! ふわり羽ばたけ!!”とぐいぐいテンションを上げていく。すでに会場内の汗度数は300%。“恋が止まらない”からの後半戦は、パワー全開の猛ラッシュ。“キラーチューン”にニュー・シングルの“バズワード”、そして“You stay dream”を渾身の歌とダンスで魅せ、観客全員を盛り上げまくった。



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そしてアンコールは、ひめキュンとアプガの12人がドクロのモンスター衣装でステージに登場し、ひめキュンの“例えばのモンスター”をお見舞い。それぞれのメンバーが交互に歌い、最後は全員入り乱れてのロイヤルランブル状態の大騒ぎ。汗度数は1000%オーバーだ。ラストはステージの12人と、フロアの観客が手を繋いでおじぎ3連発。拍手と大歓声に包まれ松山決戦の幕は閉じた。

アプガは、これまでの〈対バン行脚〉で学んだ、お客さんとのコミュニケーション、表現力を、しっかりパフォーマンスに反映していた。この向上心は本当に見上げたものである。ライブの途中で森の靴のソールが取れるハプニングがあったが、それも気づかせないほど、他のメンバーがファンをがっちりロックしていたのも、ステージングの成長といってもいいだろう(その後、森はソールなしの忍者シューズ状態でパフォーマンス続行)。一方のひめキュンがとにかくすごいのは、ライヴが進むにつれ勢いがどんどん増していくところ。汗と笑顔と激しさが正比例するように、終始全開で楽しみ、熱く激しく歌って踊る姿は感動的であった。

さて、勝負のジャッジをするならば……今回はアプガに軍配を上げさせてください(ひめキュンファンのみなさますみません!)。下積みのキャリアや経験値で上回るアプガが、ステージ全体を大きく使い、前のめりに観客をつかんでいく力が若干勝っていたように感じられたのです。ただ、これまでの〈対バン行脚〉で披露されたコラボのなかでも、アプガとひめキュンのコラボがダントツに良かったことを付け加えさせてもらいます。同じ攻め感を持ったもの同士のパワーが、倍以上のエナジーを生んだのは確実。汗たっぷりの両者の対戦後のコメントは次回に掲載です。

さあ、お次の第4戦目は、九州・福岡に乗り込んでLinQとの対戦が待っている。T-Paletteのレーベルメイトではあったが、4月にはメジャー・デビューも決定済み。オリコンシングルチャートでもTOP10ヒットを2作連続で獲得しており、すでに人気は全国区と言えるだろう。メンバー数も圧倒的に多いLinQだけに、ぶっちゃけ超強敵でしょう。完全アウェイを経験するのかアプガ!? やれんのかアプガ!? がんばれ7人の女侍アプガ!! 〈対バン行脚〉の第4陣、〈福岡決戦 VS LinQ〉を乞うご期待!