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(第5回)廻る都市と言語 -葡萄牙~独逸編-

連載
BO NINGENの人生一度きり
公開
2013/07/01   21:00
更新
2013/07/01   21:00
テキスト
文/Taigen Kawabe(BO NINGEN)


ロンドン在住のバンド・BO NINGENが、現地の音楽やアートにまつわるあれこれを紹介する連載! 第5回は、ヴォーカル/ベースのTaigenがロンドン外多めな6月の活動を振り返ります!



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(第5回)廻る都市と言語 -葡萄牙~独逸編-



5月にUKツアーを終えた、われわれBO NINGEN。6月はほとんどロンドンでの活動がなく、僕個人としてもロンドン以外での活動が多かったので、そんなヨーロッパの風景を記してゆこうかと思います。

【ポルト低音編:King Midas Sound】

まず6月の一発目は、現在サポート・ヴォーカルとして参加しているキング・ミダス・サウンドという、バグとして有名なケヴィン・マーティン率いる低音ポップ・バンドでのライヴでした。

〈Fundação De Serralves〉というフェスティヴァルに出演するためポルトガルのポルトという港町へ、他のメンバーより1日早く到着。サウンドのGorgonn(Devilman)も含めて全員がバラバラにポルトガル入り。ということで、久々に異国を一人で観光。初日はポルトの中心を歩いて散策。街は橙色の瓦屋根と教会の鮮烈な青がとても素敵な街でありました。



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筆者のカメラ性能/センスを恨みたくなる再現率の低さ



写真からは伝わりづらいのが非常に申し訳ないのですが、イギリス国外のユーロッパ諸国の町並みを歩いていると、〈これが昔日本にいた時に想像していたヨーロッパだ!〉とヘンに感動します。アニメや映画で観たアレって感じですね。ロンドンはちょっと違うんです、ちょっと。

2日目はフェスティヴァルの会場となる公園でアーティスト用の昼食を頂いた後、一人で園内をお散歩。各セクションで違った趣向のコンセプトになっており、ちょっとしたテーマパークのよう。



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(左)公園。昔はお偉い方の所有物だったようです (右)ゼルダの伝説に出てきそうな池とほこら



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不思議の国のなんちゃら的な薔薇園。デートコース的な場所も多く、心をえぐられました



一通りお散歩した後に地図を見渡すと、海がある。スタッフに〈(そこまで)遠い?〉と訊いたところ、〈うん、結構遠い〉とのこと。公園探索でだいぶ疲れていましたが、なんせ一人行動。止めてくれる冷静な相方もおらず、そのままのテンションでビーチまで足を伸ばしました。



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海は広いな大きいな



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ディフェンス・タワーの窓から撮ったポルトの海



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ざぱーん。人も少なかったので、調子に乗って近くで瞑想ごっこをしてたら、水しぶきが直撃しました



その夜はメンバーのケヴィン(トラックメイカー/ライヴ・ダブ)、ロジャー(ヴォーカル)と合流してご飯をいっしょに食べ、ホテルで女性のお話から音楽流通などの話までいろいろと。キャリア的にも人生的にも大先輩で、人種も音楽のバックグラウンドもまったく違う2人からは、ライヴ以外からも学ぶところが多く……というか話してるだけでいろいろもらえました。一人でさまざまなことを噛み締めつつ就寝。

翌日は3人で観光。前日一人で歩いて微妙に土地勘を得ていたため、大いに頼られる。〈Yo! Taigenはポルトガル人!〉とまで持ち上げられる始末。



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世界一美しい本屋さんや教会、サン・ベント駅など主要な観光も終えたところでホテルに戻り、フェスの会場でサウンドチェック。

このフェスはかなり規模が大きく、アーティストも世界中から呼んでいながら入場無料。よって客層も子供から、普通に公園を散歩しに来たおじいちゃんおばあちゃんまでさまざまです。しかし音楽的にはかなり尖っているものが多く、とても刺激的なフェスティヴァルでした。実際僕たちが演奏した夜の1時過ぎは若者だらけ。僕たちの後にはアルヴァ・ノト(カールステン・ニコライ)がノイズ・レイヴで若者を踊らせておりました。日本の公園でも、こういう無料フェスとかができたらおもしろいな……などと思いつつポルトガルを後にしました。



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(左)左がケヴィン、右がロジャー。サウンドのGorgonnに〈日本語だから大丈夫!〉とマイクチェック時に多少卑猥なことを言わされたのは内緒 (右)ケヴィンのモニター要塞。これでも足りなかったみたい……恐ろしや



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本番前にパチリ。スモークで前が見えない



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