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ディープ・パープル、1975年オーストリア公演が最新リマスタリングで登場

Deep Purple

 

リッチー・ブラックモア(ギター)、ジョン・ロード(キーボード)、イアン・ペイス(ドラムス)を演奏の核に、第一期(68~69年)はロッド・エヴァンス(ヴォーカル)とニック・シンパー(ベース)、第二期(69~73年)はイアン・ギラン(ヴォーカル)とロジャー・グローヴァー(ベース)を擁する編成で英国ハード・ロック界のトップに君臨してきたのがディープ・パープルだ。とりわけ、第二期においてはギランの強力なハイトーン・シャウトと、クラシックの要素をも華麗に取り入れた轟音型のロックによって「ハイウェイ・スター」「スモーク・オン・ザ・ウォーター」といったキャッチーな名曲をヒットさせるなど、まさに黄金期と呼べる華々しい活動を展開した。

そんな黄金期も長くは続かず、バンド内の分裂が原因でギラン、グローヴァーの脱退劇へと発展、バンドは一気に終息するかにみえたが、当時は無名の歌手デヴィッド・カヴァーデイルと元トラピーズのグレン・ヒューズ(ベース兼ヴォーカル)を新メンバーに迎えることで不死鳥のごとく復活。第三期に当たるこのラインナップでは、『紫の炎』(74年)で、それまでの代表作『ファイアボール』(71年)、『マシン・ヘッド』(72年)をも凌ぐほどの勢いをみせている。従来のハード・ロックはそのままに、シンセサイザーの実験的な音やファンキーでメロウな要素を取り入れたスタイルは賛否両論を巻き起こしたが、それだけ彼らの存在が大きなものだったともいえるだろう。

このたびリリースされるCD『ディープ・パープル MKIII~グラーツ1975』は、第三期の晩年に当たる75年の4月3日に敢行されたヨーロッパ・ツアーから、オーストリア第二の都市グラーツで行なわれたライヴの模様を収録している。第三期の二作目『嵐の使者』(74年)も前作の路線を踏まえた意欲作ではあったが、その頃すでにブラックモアがバンドの脱退を決意。エルフのメンバーと新たにレインボー結成を画策するなど、危機的状況は誰の目にも明らかながら、ライヴではそれを感じさせないパフォーマンスをみせている。

古くからのファンの間では、ブラックモア脱退後の76年に発表された『メイド・イン・ヨーロッパ』が第三期最後のライヴ(75年4月7日のパリ公演)を含む同時期の音源ということで有名だが、本作はそれよりも収録曲数が多い全8トラック。『紫の炎』『嵐の使者』からの選曲に加え、『マシン・ヘッド』からの「スモーク・オン・ザ・ウォーター」や「スペース・トラッキン」が取り上げられているのはカヴァーデイルがヴォーカルだけにかえって貴重である。第三期の代表的なレパートリーも、スタジオ・ヴァージョンをさらに肉感的にした演奏が特徴。ライヴならではの醍醐味がひしひしと伝わってくる。

【メンバー】
リッチー・ブラックモア(ギター)
デヴィッド・カヴァーデイル(ヴォーカル)
グレン・ヒューズ(ベース/ヴォーカル)
ジョン・ロード(キーボード)
イアン・ペイス (ドラムス)

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