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〈STRATA〉最重要ミュージシャンの一人、ロン・イングリッシュの傑作がオリジナルジャケットで登場

Ron English

ケニー・コックス、マウラウィ、サム・サンダース、ラリー・ノゼロらの音源を作品化し、世界中で話題となってきた〈STRATA〉の音源発掘プロジェクト。その最新作は同レーベルの最重要ミュージシャンのひとりであるギタリスト、ロン・イングリッシュの当時未発表だったアルバム『Fishfeet』。オリジナル・ジャケット・デザインを使用してのCD化は今回が初となる。

ライマン・ウッダード・オーガニゼーション『Saturday Night Special』やフィル・ラネリン『Vibes From TheTribe』などでスモーキーかつ妖艶なギターを披露していたロン・イングリッシュ。70年代唯一のリーダー・アルバムとなる本作では、艶やかさはそのままに、ときにロマンティックに、ときにブルージーに、ときにファンキーに変幻自在のプレイを披露する。

ファンタジックで美しい「You Make Me FeelBrand New」、タイトなグルーヴで迫る「Fishfeet」、これぞデトロイト・ディープ・ジャズの血脈を引き継いだ「Bees」、スパニッシュ・テイストの幻想的な「Ultima Linda」など、全曲が聴き所。

ケニー・コックス、ライマン・ウッダード、フィル・ラネリン、ラリー・ノゼロら盟友の参加も見逃せない。ジャケットはザ・カウンツ、パーラメント、ザップなどのジャケットも手掛けたオヴァートン・ロイドによるデザイン。

STRATA

【STRATA】
当時6枚の作品をリリースしたのみで活動を休止したデトロイトのマイナー・レーベル〈STRATA〉。主宰していたのはピアニストのケニー・コックス。音楽レーベルとしては1970年代半ばにごく短期間活動したのみだが、文化機関としての活動は長く、〈STRATA-EAST〉の誕生にも関与している。カタログには、 ライマン・ウッダード・オーガニゼーション『Saturday Night Special』、マウラウィ『Maulawi』、ラリー・ノゼロ『Time』などの名盤が並び、レア・グルーヴ~スピリチュアル・ジャズ以降のシーンにおいて最重要レーベルのひとつと目されている。同地の〈TRIBE〉と並び称される、まさに“伝説”と呼ぶに相応しいレーベルである。

【音源発掘プロジェクト】
この発掘はヴァイナル・ジャンキーとしても有名なDJ、アミール・アブダラー(Kon&Amir)によってなされ、彼が主宰するレーベル〈180 Proof〉で大規模な再発プロジェクトが進行している。これを日本では〈BBQ〉と〈Deep Jazz Reality〉が万全の構えでサポート。これまでに、当時お蔵入りとなっていたケニー・コックス『Clap! Clap! The Joyful Noise』、同レーベル切ってのレア・グルーヴ人気作品であるラリー・ノゼロ『Time』、デトロイトのジャズ・シーンの中心人物のひとりとして活躍したサム・サンダースの未発表アルバム『Mirror, Mirror』、アルバム『Maulawi』でカルト的人気を博す神秘のベールに包まれたミュージシャン、マウラウィの未発表アルバム『Orotunds』をリリース。今後も順次リリースしていく予定である。

Ron English

【Ron English】
〈STRATA〉の中核メンバーのひとりとして活動したギタリスト、ロン・イングリッシュ。1960年代初頭からライマン・ウッダードと活動を共にし、ライマン・ウッダード・オーガニゼーション『Saturday Night Special』はもちろん、ケニー・コックス『Clap! Clap! The Joyful Noise』や〈STRATA〉の看板グループであるコンテンポラリー・ジャズ・クインテット(CJQ)の諸作、また、フィル・ラネリン『Vibes From The Tribe』などにも参加した。2007年にはゴスペル・クワイアと共演したリーダー・アルバム『Devotions』(Detroit Radio Company)をリリース。現在も当地でギターを教えたりライヴをしたりするなど、活動を続けている。

Ron English『Fish Feet』収録曲:
1. You Make Me Feel Brand New
2. Fishfeet
3. Meadowlark
4. Bees
5. Yet And Still
6. Ultima Linda
7. I Surrender,Dear

Personnel:
Ron English: Guitar
Lyman Woodard: Organ(1,2,6)
George Davidson: Drums(1,2,6)
Dan Spencer: Drums(3,4,5)
Kenn Cox: Piano(3,4,5)
Ed Pickens: Bass(3)
Charles Moore & Leonard King: Percussion(4)
Horn Section(1,2,4,5,6)
Marcus Belgrave, Phil Ranelin, Norma Jean Bell, Larry Nozero, Ralph Jones

監修・解説:
尾川雄介(Deep Jazz Reality/universounds)

タグ : ジャズ復刻&発掘 リイシュー

掲載: 2015年12月03日 21:37