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ホルガー・シューカイ(Holger Czukay)『Canaxis 5』他アルバム一挙リイシュー

Holger Czukay

2017年9月5日に惜しくも逝去してしまったクラウトロックの巨人、ホルガー・シューカイ。ベーシスト/エンジニアとして初期~中期のカンのサウンドを決定づけていた存在であり、ソロ・アーティストとしてもカンのメンバーの中で抜群に知名度がある彼のファースト・アルバム~1990年代初頭のソロ作品(ジャー・ウォブル[PIL]とヤキ・リーベツァイト[元カン]とのコラボレーション作品をふくむ)一挙8タイトルをリイシュー!!今回のリイシューにあたり、全タイトルを新たにリマスター(2015年にリマスター再発された『ノーマルの頂へ』を除く)!!

Canaxis 5

1968年、カンの結成後数ヶ月という時期に、ロルフ・ダマーズとのテクニカル・スペース・コンポーザーズ・クルー名義で制作されたホルガー・シューカイ最初のソロ・アルバムにして歴史的傑作(1969年発表)。

テープ・コラージュを駆使し、録音物としてははじめて自覚的にサンプリングの手法を取り入れた画期的な作品とも言われている。ルネサンス期の合唱曲の録音から作られたミニマルなループと短波ラジオから拾ったベトナムの伝承歌のフィールド・レコーディング、あるいはエレクトロニクスと日本の琴、といった、一見相反する要素の組み合わせから予期せぬ調和/不調和が生まれ、この世ならぬ異世界のアンビエンスが充満する。制作中、テープの回転数を変えるためにかつての恩師シュトックハウゼンの牙城であったケルンの電子音楽スタジオに忍び込み、短時間で作業を終えてしまったという逸話も残っている。

 

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Movies

カン脱退後の1977年から2年近くを費やして制作されたホルガー・シューカイのセカンド・アルバムにしてポップ・ミュージック史に燦然と輝く不朽の名作。ほぼすべての楽器をシューカイ自らが演奏しているが、ドラム/パーカッションはヤキ・リーベツァイト(カン)。

「Cool In The Pool」は、ユーモアと天才的な編集感覚が全開になった楽しすぎるポップ・ソング。「Oh Lord Give Us More Money」にはカンのメンバーが全員参加しており、70年代後半のカンには作り得なかった「カン以上にカンらしい」名曲。日本でもCMに使われてスマッシュ・ヒットを飛ばした「Persian Love」は、短波ラジオから拾ったイラン人歌手の歌声と器楽演奏を見事に融合させ、えも言われぬ哀愁を誘う桃源郷サウンド。「映画のように」入念な編集が施された摩訶不思議な「Hollywood Symphony」に至るまで、様々なイメージを喚起する鮮烈なリスニング体験を与えてくれる。

 

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On the Way to the Peak of Normal

代表作『ムーヴィーズ』の2年後の1981年に発表されたホルガー・シューカイの傑作サード・アルバム。

かつて『イマージュの旅人』という邦題で日本盤LPもリリースされていた作品で、楽曲ごとに異なるミュージシャンを迎え、多彩な魅力にあふれた一枚。LPではA面丸ごとを占めていた18分にもおよぶ「Ode To Perfume」は、ゆったりとしたドラムをバックにトレモロ・ギターやラジオのコラージュなどが浮遊する名曲。ジャーマン・パンク・バンド、S.Y.P.H.が参加した表題曲、コニー・プランク参加の「Witches' Multiplication Table」、カンの盟友ヤキ・リーベツァイトを迎えた「Two Boss Shuffle」、ジャー・ウォブルがゲストの「Hiss 'N' Listen」、どれも参加ミュージシャンが強烈な個性を放ちながらも、そのサウンドはまぎれもないホルガー・シューカイ・ワールド。アルバム全編が不穏ながらも心地好い独特のアンビエンスに彩られている。

 

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Full Circle

元カンのホルガー・シューカイと、彼の前作『ノーマルの頂へ』に参加していた元PILのジャー・ウォブル、シューカイと同じく元カンのヤキ・リーベツァイトの3人によるコラボレーション・アルバム(1982年発表)。

この前年の1981年にリリースされた4曲入り12インチ(1980年に亡くなったジョイ・ディヴィジョンのイアン・カーティスに捧げられていた)の全曲に2曲を追加したアルバムで、ジャー・ウォブルが参加していることもあってか、全体的にダブ/レゲエ色濃厚なポスト・パンクな仕上がりになっている。ジャー・ウォブルの執拗に繰り返されるベースとヤキ・リーベツァイトのマシーナリーなドラムの上を飛び交う、ときに異国情緒も漂わせたシューカイによる各種楽器やエレクトロニクス、サウンド・コラージュがたまらなく心地好い名盤。ロフト・クラシックにもなったアルバム・オープナーの「How Much Are They?」は、当時、日本のCMにも使われた早すぎたディスコ・ダブの傑作。

 

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Der Osten Ist Rot

純粋なソロ・アルバムとしては1981年の『ノーマルの頂へ』以来となる通算第4作(1984年発表)。前作につづき、元カンの盟友ヤキ・リーベツァイト(ds)に加え、コニー・プランク(synth)らが参加。表題曲("The East Is Red"の意)はポーランド軍楽隊による中華人民共和国国歌の演奏をサンプリングしたもので、リーベツァイトのドラムとプランクのシンセなどが加えられ、エキゾチックで不気味かつユーモラスな仕上がりになっている。その他、ミチなる女性シンガーによる日本語ヴォーカルをフィーチャーしたその名もずばり「Michy」や、カヒミ・カリィがカヴァーした軽快なポップ・ソング「The Photo Song」、ヤキ・リーベツァイトのドラムがひらすらクールな「Collage」など、エクスペリメンタルかつポップな名盤。

 

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Rome Remains Rome

1987年発表の通算第5作。元カンの盟友ヤキ・リーベツァイト(ds)とミヒャエル・カローリ(g)、元PILのジャー・ウォブル(b)らが参加。すなわち、カン-イルミン・シュミット+ジャー・ウォブルとなる。シンセのリフと宙を舞うギターが心地好いアルバム・オープナー「Hey BabaReebop」は、1983年に亡くなった後期カンのメンバー、リーバップ・クワク・バーに捧げられた曲。グレゴリオ聖歌をコラージュし、当時のローマ法王、ヨハネ・パウロ二世の語りをサンプリングした「Blessed Easter」や、ブルガリアン・ヴォイスをファンキーなビートに乗せた「Sudetenland」など発想自体が天才的かつぶっ飛んでいる。子供の声がユーモラスなニュー・ウェイヴィなサンバ「Hit Hit Flop Flop」と、ジェイムズ・ブラウンの声がサンプリングされたラテン調の「Perfect World」の2曲は近年、人気が高い。

 

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Moving Pictures

オリジナル・アルバムとしては1987年の『ローマ・リメインズ・ローマ』以来6年ぶりとなる通算第6作(1993年発表)。シューカイにしてはめずらしく内省的なムードのダーク・アンビエントな作品。デイヴィッド・シルヴィアンとのコラボレーション・アルバム二作をより推し進めたものともいえるし、シューカイのファースト・ソロ・アルバム『カナクシス5』のアイデアをアップデートしたものともいえる。タイトル通りどこかセンチメンタルな20分を超えるクロージング・ナンバー「Sentimental」には、元カンのヤキ・リーベツァイト(ds)とミヒャエル・カローリ(g)が参加している。元PILのジャー・ウォブル(b)、後にシューカイと連名でアルバムを制作するパートナー、ウシも参加。ポップではないものの、非常に味わい深い作品。

 

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Radio Wave Surfer

1991年にリリースされた元カンのホルガー・シューカイ初のライヴ・アルバム。全曲、たった一本のステレオ・マイクで録音され、一切、ミックスは施されていないという。1984年から87年の録音をまとめたもので、元カンのヤキ・リーベツァイト(ds)とミヒャエル・カローリ(g)の二人に加え、ファントム・バンドのシェルダン・アンセル(vo)が参加。アルバム・タイトル通り、全編にコラージュされたラジオの音と4人の演奏の絡みがスリリングなことこの上ない。初期カンのシンガー、マルコム・ムーニーを彷彿させるアンセルのヴォーカルも相まって、じつにカン的な一枚。

 

Plight & Premonition + Flux & Mutability

元JAPANのデイヴィッド・シルヴィアンと元カンのホルガー・シューカイの二人が1988年と1989年に発表したコラボレーション・アルバム二作を2CDにカップリング。

1986年、シルヴィアンはシューカイのソロ・アルバム『ローマ・リメインズ・ローマ』にヴォーカルを吹き込むために彼のスタジオを訪れた。そこでシルヴィアンが行った即興演奏が、二人の最初のコラボレーション作品『プライト&プリモニション』へと結実。元カンのヤキ・リーベツァイトが参加。

1988年に前作とは異なり、最初からコラボレーションを目的に再会した二人が制作したアルバムが、『フラクス&ミュータビリティ』。元カンのヤキ・リーベツァイトとミヒャエル・カローリに加え、シューカイの師カールハインツ・シュトックハウゼンの息子、マーカス・シュトックハウゼンらが参加。

『プライト&プリモニション』は、シルヴィアンによる2002年のミックスを収録。すべて完全リマスター。貴重な写真を盛り込んだ、近年のシルヴィアン作品を手がけるクリス・ビッグのデザインによるまったく新しいパッケージでお届けする。

 

Cinema (retrospective)

2017年9月5日に惜しくも逝去してしまったクラウトロックの巨人、ホルガー・シューカイ。そのソロ、およびコラボレーション作品にフォーカスした究極のボックス・セットが登場!

ドイツの伝説的バンド、カンの創設メンバーであり、ベーシスト、ホルガー・シューカイ。そもそもは、彼の今年3月24日の80歳の誕生日プレゼントとして企画されていたボックス・セット。しかし、彼がこれを目にすることはかなわなった……。

5枚のCDでは、ホルガーのソロ、およびコラボレーション作品を総括。彼の代表作、代表曲に加え、ブライアン・イーノやカンの盟友ヤキ・リーベツァイト、元PILのジャー・ウォブル、師カールハインツ・シュトックハウゼンらとのコラボレーション作品や、彼が深く制作に関わった日本のフューの作品も収録。1960年の彼の最初期の作品等、貴重な未発表作品も収録。

DVDにはホルガーが主役として出演し、サウンドトラックも制作しているドイツのテレビドラマを収録(日本語字幕は付いておりません。映像形式:NTSC/リージョンALL)。

ライナーノーツに加え、未公開もふくむ、ラヴリーな写真を掲載した36ページ・ブックレットを付属。

タグ : リイシュー リマスター ロック復刻&発掘

掲載: 2018年10月02日 18:41